求人の正社員雇用ありって本当にありなのか?

世の中の有効求人倍率が高くなっても、正社員の雇用が増えたという意味ではありません。なぜなら一般的な有効求人倍率とは、正社員の求人だけでなくパートやアルバイト、契約社員や請負・派遣など全てが含まれた数字だからです。ではアルバイトやパート、契約社員や派遣社員から正社員は目指せるのでしょうか。


非正規雇用は増えている

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出典:雇用形態別役員を除く雇用者の推移 総務省統計局

2016年に入っても非正規職員は増え続けています。その数は2007万人という結果が国の調査で分かりました。つい3年ほど前まで1870万人だったのが、3年間で137万人も増えました。

正社員の労働者は3,325万人で、非正規の労働者は2,007万人となっていますが内訳を見てみましょう。パートやアルバイトが1,395万人、契約社員が288万人、派遣社員が132万人、嘱託(しょくたく)が116万人となっています。

男性では約23%の4人に1人が非正規で、女性では56%が非正規という結果も出ています。もちろん非正規から正社員になったり、正社員で辞める事になって非正規になったりと入れ替わりは発生します。

求人情報では、企業は誰を欲しがっている?

ハローワークや民間の求人サイトやフリーペーパーや新聞・雑誌広告・折込などでたくさんの求人が掲載されています。その中でいきなり正社員を目指すとなれば、敷居は高いのが現実です。

採用する企業側も即戦力、もしくはある程度のスキルのある経験者を欲しがっているのは当然です。同じ給料を払うなら仕事ができる人が良いというのは、どこの会社でも同じです。しかし面接はおろか、書類選考まで中々通らないことがあります。もちろん年齢であったり、スキル不足であったり、あまりにも見当違いな求人に応募する(前職がデザイナーなのに料理人に応募するなど)などしている可能性もあります。

ある程度求人票を見れば、その会社がどれくらいのスキルの人を求めているか、何歳くらいの人が欲しがっているかヒントが散りばめられています。例えば、女性が活躍している職場です、など男性若しくは女性のキーワードがあれば、ほとんどその性別の募集です。

30代が活躍しています、なども従業員に30代が多く30代を求めているなど、見て取れるでしょう。しかし雇用機会均等法で年齢はほとんど書いてはいけない事になり、ハローワークなどでは男女も書けなくなっています。そうすると面接時に上手く面接官の口から、どういう人を求めているかを聞き出す必要があります。

求人情報に正社員雇用あり・・・本当?

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正社員の雇用の可能性がある、と書かれている場合は、面接時に聞くことは問題ありません。今までにアルバイトやパートから、正社員になった方はいますか?と聞きましょう。何年くらいでなれたのか、どのような方法でなれたのかを確認することが大事です。

小さい会社や中小企業では、頑張りが認められて上司や社長に認めてもらえば、晴れて正社員という場合もあります。小さい会社は常に人材不足に悩まされているので、チャンスはあります。

大企業の場合は、試験を受けて合格したり段々とアルバイトならアルバイトリーダーやサブリーダーなどランクを上げていきましょう。実力がついたと本部に認めてもらえれば正社員になれる可能性は高いです。

しかし今までに実績がなかったり、曖昧な返事しかもらえない場合はどうでしょうか。

小さい会社が狙い目

小さい会社は常に人材不足と言いましたが、そこで正社員になるには社長や上司の気分次第となります。会社の為に仲間の為にどれだけのことをする覚悟があるか、皆を引っ張っていく覚悟や責任を負う心構えはあるかなど、それが試されます。

もちろん明確に正社員への道が決まっているわけではないので、永遠に正社員になれないという可能性も大いにあります。それは仕事をしていく内に分かってくるものですが、入社前では判断がつきません。

ですので入社前に、きちんとどのような決まりがあるか確認する必要があるのです。ある程度自分に自信があれば、死に物狂いで頑張ってやろうという気構えがあれば、前例がなくても頑張るというのも1つの手でしょう。

ハローワークで正社員雇用ありの求人を見かけたら

自分のスキル的にいけそうな求人ならチャンスですが、ある程度覚悟がいる事と確認する必要があります。今までに何人正社員になったのか、どのような方法で慣れるのか、試験を受けるのか認めてもらわないといけないのか、これはハローワークの求人に応募するときの担当の方に聞いてもらいましょう

確かにハローワークでは求人に相違のあることは多いです。なにせ日本で1番求人が多い求人情報機関ですから当然です。例えばフリーペーパーで100社掲載されていて、その内の1社が求人内容に相違があったとしましょう。ではハローワークは100万件掲載されたとして、1万件が相違があるという事になります。絶対数が多いから目立つというのも理由の1つではあります。

社員200人規模で実際に働いていて、正社員と同じ働きで正社員に慣れない・・・その人は仕事は出来る人だ。そういう場面を見たら、まずその会社ではアルバイトやパート止まりになってしまう可能性が高いです、実際にそうでした。逆に社員5人の会社で、半年後に頑張りが認められて正社員になったという話もあります。

あなた自身にどれだけやる覚悟があるか、その会社はどういう方針の会社なのか、この2つを思い出してみて求人活動をしてみてください。