長期資産運用にインデックス投信が向いていない理由

将来の為の資産を形成することはとても大事なことです。老後の年金やお金がどうなっているか分からない以上、若いうちから蓄えておくことは重要です。その中で投資信託というものが存在します。老後の事を考えての長期投資で、インデックス投信はあまり向いていないということを説明します。

そもそも投資信託とは?

投資信託とは簡単に言うと、「株式銘柄の集合体への投資先」ということになります。自分で株式を購入して、値上がり益(キャピタルゲイン)や配当金(インカムゲイン)で資産を増やしていくのが株での資産運用方法ではありますが、一箇所や特定の株に依存するのはリスクが高くなります。

そこで投資信託というわけです。投資信託では、国内の株式銘柄のみで構成されたものや、海外の不動産リート系で構成されたもの、新興国の株と債券を混ぜたものなど、様々な投資信託が存在します。いくつかの投資先を混ぜることで、特定分野での暴落や特定企業の出来事に左右されることなく、リスク分散された投資が出来るというわけです

50万円で特定企業の株式銘柄を買った場合、倒産してしまうと紙切れになるとは良く言われます。不祥事でストップ安となり、50万円が5万円程になるケースもあります。

上記は東京電力の株価です、震災時に原発の影響で株価が大きく下落しているのが分かります。最近ではシャープや東芝など国内家電大手がストップ安になるなど、一企業に依存しているとリスクが大きいというのが良く分かります。

投資信託の良いところ

投資信託には主に2種類存在します。それはインデックス投資信託と毎月分配型投資信託です。細かく分けるともっとありますが、市場で売れているのは2つと考えて良いでしょう。

インデックス投資信託とは、日経平均株価などの指数に沿って値動きするように構成されている投資信託の事です。買い付けの際に手数料がいらないノーロードなどが多かったり、年間の信託報酬も格安な投信が多いです。基本的に分配金は出ず、積み立てていくと複利形式で増えていくので効率の良い投資と言えるでしょう。

毎月分配型投資信託とは、インデックス投信と同じように構築されている場合も多いのですが、日本で売れている上位の投信はほとんどこちらで出来ています。元本の中から分配金を出していき、毎月の基準価額に対して一定の分配金が出ます。基本的にはタコ足配当になることが多く、運営効率はよくありません。しかしほんの一部には、総合的に利回り換算するとインデックス投信に負けないくらいパフォーマンスを出しているものもあり、一概にダメだとは言えません。

インデックス投資信託の目的を考えて見ましょう。ほとんどのサイトでは、20年、30年後を見据えた長期での資産運用と謳っています。株価の悪い時期もあれば良い時期もある、ドルコスト平均法で毎月一定額を積み立てることによって複利形式で資産を増やしていく効率のよい投資方法です。

1ヶ月3万円を積み立てて年間5%複利で運用したとしましょう。

投資額1,080万円に対して2,456万円に増えています。これが複利の効果です、この金額になるまでに30年かかります。あなたが今30歳だった場合は60歳です。

インデックス投資信託って実際のところどうなの?

先程は年利5%複利で増えていくという説明をしました。もちろん年利7%複利や、1ヶ月の積立金を3万円ではなく5万円、7万円とすればもっと多く増やすことができます。

ただし、順調に年利5%や7%がずっと続けば、の話です。

インデックス投信として有名なファンドに「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」というのが人気です。私自身も投資していた(過去形)ので分かりますが、コストの割りに成績も良いので投資信託をしていきたい方にはオススメです。

2007年から毎月積立をした場合、約9年間でプラス35.38%となっています。単純に35.38を9で割ると、年利は3.93%となります。セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの信託報酬は約0.70%で、信託財産留保額は0.10%となっています。(2016年4月現在)

信託財産留保額というのは、解約した際に残された投資家の為に使われる手間賃みたいなものです。資産運用は手元に残った額で考えなければなりません。

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの年利

9年間で35.38%の損益。

信託財産留保額の0.10を引くと、35.28%となる。

これを9年間で割ると 35.28÷9=3.92

ここから年間手数料約0.7%を引くと3.22

年間の利回りは3.22%となります(実際に利益が出れば約20%税金がかかります)。リーマンショックを乗り越えてこの数字は立派でしょう、私なら物足りないと判断しますが・・・。

しかし良いときもあれば悪いときもあり、利回りが5%くらいまで上がる時もあれば、2%くらいまで落ちるときもあります。本当に長期投資をしてみないと分からないことも多いですが、必要なときがくれば「解約」をしなければなりません。

使う為に溜めているのであって、老後の資金なら老人ホームや有料施設に入るためなど、固定費として必要だったり、毎月の生活資金にお金を下ろす必要が出てきます。

では、お金が必要で下ろす際に「赤字」だったらどうしますか?

インデックス投資信託の悪いところ

30年投資していれば「良い時期」も「悪い時期」もあると説明しました。では実際に必要になった場合、リーマンショック級までとはいかないにしろ大幅に赤字だった場合、どうしますか?

20160407-5

このように大幅に下がる場合もあれば、中長期的に下がる場合もあります。その時が30年後で、老後の資金として、子供の住宅資金として、介護や孫の費用等々・・・どうしてもお金を用意しなければいけない場合は、下ろさざるを得ません。その時に元本が割れている場合もあるのです。

平均取得金額よりも下回った場合は、元本割れで赤字です。プラスになっていた時もあったのに、利益確定しなかったために赤字の時に無理やり解約する必要が出てきたのです。

インデックス投信の長期投資の欠点はここであり、都度利益を確定できないことにあります。(逆にいうと、利益確定できれば強い投資方法とも言えます)お金に余裕があり、置いておくのももったいないから月に3万円を積立、というのはいいでしょう。

しかし給与が少なくほとんど貯金も出来ないような環境の場合は、投資を考え直すというのも選択肢ではないでしょうか。

時間がない方の資産運用はいろいろ存在する

都度利益確定が出来る投資方法、それは容易ではありません。せどりであったり、アルバイトであったり、フリーランスであったり、太陽光であったり、ブログであったり、不動産投資であったり、ソーシャルレンディングであったり、駐車場投資や自動販売機設置など世の中の副業はたくさん種類があります。

インデックス投資は確かに優れた投資方法であり、否定はしません。しかしそれはどのような結果になっても動じない精神と資金力があってこそで、終わりの無い投資をずっと続けてることに繋がります。本当に将来の事を考えた場合は、将来の不確かな投資より、あえて目先の利益こそが重要ではないでしょうか。