クラウドファンディングの繰上償還・国内市場規模・新規投資について

クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)で、繰り上げ償還等で資金が浮いています。本来であれば1年近く運用する予定が、半年で繰上償還されてどうしようか考えてしまいます。活気付いてきたこの業界、市場は着々と成長し続けているのが伺えます。


運用案件の繰上償還が多い

何箇所かのサービスに分散して投資をしているのですが、繰上償還が増えています。繰り上げ償還の良いところと悪いところ見ていきましょう。

繰上償還のメリット
・デフォルト無く無事資金が戻ってくる

これは実はかなり大きいメリットです。長いスパンで長期投資を行なっていると、景気の悪い時期や物が売れなくなる時期はどうしてもやってきます。ギリギリの経営状態をしている案件や会社では、資金繰りに困ることがあります。「すいません、返済出来なくなりました」ではすまないですよね、無事返済されること自体がメリットでもあるのです。

・次の投資先を考えられる

早めに投資資金が戻ってきたという事は、新しい次の投資先へ投資することが出来ます。費用対効果の高い、より魅力的なサービスが投資を行なった後に出てきた場合、こっちにすれば良かった・・・と思うことありますよね。早めに切り替えられるのは大きなメリットです。

繰上償還のデメリット

・利回りの恩恵が受けれない

高い利回りで比較的安定して運用できると思った矢先、早めに返済されるケースになります。1年間運用期間があったのに、6ヶ月で全額返済された場合どうなるのでしょうか。

当初予定してた分の半分の利回りしか受け取れなくなります。○○円投資して、○○円リターンを得る計算だったのに当てが外れたという事態に陥ります。

・資産が運用できず浮いてしまう

宙に浮いてるという言い方をしますが、資金が戻ってきた場合すぐに次の運用先を探さないともったいないです。銀行に貯金するだけでも利子がつくのに、証券会社やクラウドファンディング(ソーシャルレンディング)会社でプールしたままでは、利息もつきませんし寝ている事になります。しかし、次の投資先がすぐに見つかればよいですが、時期やタイミングにより見つからない場合があります。本来なら入るはずの分配金(利息等)が入らない分損をしてしまうのです。

じゃあ他のサービスに移し換えればいいと思うかもしれませんが、引き出しや入金には投資家個人の銀行により手数料がかかります。少ない金額の場合は手数料だけで痛い出費となり、無駄すぎて何をしてることか分かりません。

基本的には同じサービス会社で投資を続けるのが、1番効率が良いです。簡単に例えると、マネオで投資して返ってきた資金は更にマネオの次の案件に投資する、ということです。

クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)の市場は活気付いている

2014年から2015年はこの業界に勢いがつき、社会的な知名度も上昇してきました。扱う金額やサービスも増え、景気の減退が無い限りはまだまだ伸びそうな分野ではあります。

8月末に矢野経済研究所が公表したレポートがあります。それによると国内の市場環境は増加の一途を辿り、特に貸付型のサービスが高い割合で増加してることが分かります。

20150915-1
出典:国内クラウドファンディングの新規プロジェクト支援額(市場規模)推移

前年度比59.5%増の197億1,200万円であった。類型別では、購入型が約20億円、寄付型が約1億円、投資型(ファンド型)が約19億円、貸付型(ソーシャルレンディング)が約156億円と推計した。

これは運用中のものではなく、あくまでも新規での額になります。貸付型が圧倒的に多く、ファンドでの投資型、購入型が続きます。寄付型がほぼ無いのは、資産運用が目的ではなく純粋に応援する為だからでしょう。

例えば今は無き製法で栽培した野菜や商品を売りたいけど、資金が足らない。そこで応援して寄付してもらい、寄付額によって採れた野菜をあげます、などがそれに当たるのではないでしょうか。額が少ないのも当然で、生活に余裕のある方には是非このような方法で世の中に、お金を回していってほしいものです。

新しく投資しました

繰上償還もあり資金が浮きましたので、更なる投資を行ないました、投資先と案件状況について見ていきます。

■マネオ(maneo)

・7周年記念ローンファンド

業界の老舗「マネオ」が7周年を迎えました。それを記念して、利回りを少し高めに設定し、運用期間が比較的短いファンドとなっています。

内容は、不動産取得資金への融資です。一括返済の5,000万円案件を計10回募集し、10次募集で5億円調達するものです。利回りは8%で、借入期間は8ヶ月と短めです。

借入企業の親会社は、売上高500億円以上のホテルなどを運用している会社で、連帯保証があるので比較的リスクは低い案件ではないでしょうか。

■ラッキーバンク(luckybank)

・東京都新宿区オフィスビル再販プロジェクト+東京都中央区オフィスビルPMプロジェクト

・15億円突破記念

・東京都内一棟マンション買取・販売プロジェクト+東京都中央区オフィスビルPMプロジェクト

などが新しく案件として出ています。東京都内のマンションや一戸建てなど不動産関連の投資です。微妙に利回りと運用期間・調達資金が異なります。

■クラウドバンク(crowdbank)

募集停止中につき、新規の案件はありません。会員画面を見ていると、使いにくいにもほどがある画面から少しずつ改良され、分かりやすくなってきました。税金や利回り・今の運用案件がどうなっていて、今後資金がどうなっていくかは投資家にとって重要であり、ここをどれだけ重要視するかで今後の信頼にも影響します。見る限りは、新規募集は止まっていますが、運用はきちんと行なわれているようです。

・不動産担保型ローンファンド

・中小企業支援型ローンファンド

上記2つが運用中ですので、今後の動向はチェックしています。この会社は比較的案件の運用期間が短く、浮いたお金が回しやすいのでやりかたは面白く感じていました。新規案件が出てくる時(復活する日)までに、どこまで変化しているか楽しみです。