ソーシャルレンディング業界の一角のクラウドバンクが行政処分を受けました。私も投資をしているので、ソーシャルレンディング業界に疑惑の目が向けられるきっかけとならなければ良いですが、クラウドバンクの責任は重い。
クラウドバンクが証券取引等監視委員会から、行政処分
入金関係の報告が、投資家の手動での報告だった時点で今時ありえないとは思っていましたが、システムが弱く確認や作業に延滞が発生したとの事。いつから分配金がどれくらい入るか細かい投資先など、様々な情報がユーザーにとって分かりにくく投資情報が不透明でした。
出典:証券取引等監視委員会
関東財務局長が日本クラウド証券株式会社(東京都港区、代表取締役 大前 和徳(おおまえ かずのり)、資本金117百万円、常勤役職員16名、第一種金融商品取引業、第二種金融商品取引業)を検査した結果、下記のとおり、当該金融商品取引業者に係る問題が認められたので、本日、証券取引等監視委員会は、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、行政処分を行うよう勧告した。
平成27年6月26日付けで記載されています。
行政処分は主に2つ
出典:当社に対する関東財務局の行政処分について クラウドバンク
業務停止命令と、業務改善命令が出されました。
これに伴い7月10日からの新規業務は停止されます。
簡単にまとめると、お客からの投資資金が分別管理を適切に行っていないとのこと。平成25年12月10日~平成27年2月24日までずっと、まずい管理をしていたわけです。顧客(投資家)からのお金の流れを正確に把握できないシステムや内部体制が続いていたとのこと、これは金融商品取引法第43条の2第2項に違反と、証券取引等監視委員会のページにきっちりと記載されています。
取引が多くなるにつれて作業も多くなってくるにも関わらず、取引入力が延滞していたとのことで顧客に必要な情報を通知していませんでした。
以前から情報の更新が遅く、この投資案件はどういう状態でいつ頃配当があり、今どういう状況かなどが分かりにくく、明らかに後から出てきたラッキーバンクなどよりも数段システムが遅れているように感じました。
振込みが膨大すぎて把握できないなら、最低投資金額を1万円から10万円に引き上げて投資入金件数を調整するとか、対策もいろいろあるでしょう。
ソーシャルレンディングは、お金を融資するほうもされるほうもWINーWINの関係が構築できるのが魅力ですが、資金の流れなどは投資家は知るすべがありません。
面白い試みや投資案件もあり、応援してきましたが正直残念でなりません。他の中小企業へのインフラ投資を支援する前に、自社のインフラ投資を整備するのが先ではないでしょうか。
現在運転させている投資資金はきちんと運営されるか、またレポートします。