国内の債券には個人向け国債や、大企業の社債などがありますが利回りは海外のものに比べて低い傾向です。海外の債券では国レベルの発行から「大丈夫なのか?」と思われる商品まで無数に存在します。その中でもとくに名前を聞くのが「トルコリラ建債券」です。利率が高いことで有名ですが、どういった商品なのでしょうか、実際に購入した方に話を聞く機会があり聞いてみると、中々難しい債券のようです。
発行体は欧州復興開発銀行・・・なにそれ?
欧州復興開発銀行のトルコリラ建債券を持っています。年利率は「5.25%」で償還日は「2018年12月6日」です。
欧州復興開発銀行とは国際的な金融機関で、世界で60カ国以上が出資しており銀行や産業界に投資を、場所はイギリスのロンドンにあります。融資や保証業務など様々な分野で重要な役割を果たしているところです。
中々苦しい運用状況について
為替レートが「35.08」の時に購入して、債券の価格自体も私が購入したときよりも、単価が1.8%程下がってしまいました。現在では円ベースで「約16%」の赤字です。利息は「トルコリラ」でもらえますが、それを含めてもトータルでまだ赤字です。
現在では同じ欧州復興開発銀行のトルコリラ建債券が出ていますが、当時購入したものよりも年利率がかなり良くなっており、償還日も早いものが出ています。当時よりは円高になっているので、今では買わなければ良かったかな・・・とも思っています。
底値だと思ったら更に底があった
買った当時は、トルコリラは落ちていて底値でした。これ以上は円高になることはないだろうと考えていたのですが・・・これが失敗でした。実は利息は「トルコリラ」と「円」の両方で選べて好きな方で受け取ることができました。
この時に「トルコリラ」で受け取りを選択し、円安になるまで待つことにしています。しかしここのところは、ずっと30から31円です・・・いつ35円まで戻るか分からない厳しい状況です。買うタイミングが悪く、この時期に買ったことを後悔しています。
利率は高くても利益は出にくい
トルコリラ建の債券は「利率」はとても良いのですが、今後は買うのは控えます。利益が出てもその内手数料が半分以上取られるため、ほとんど残ることも無いのです。これを為替スプレッドと言います。
これからもし債券を買う場合は「アメリカドル建」にして、利息も「ドル受け取り」で円安になった時は円に両替して「為替差益」も狙いたいとは思っています。
また円安にならなくてもドルのまま引き出して使うこともできます、他に似た商品に「ブラジルレアル建て」といったものもありますが、やはり「流通性の高い通貨」で取引をしたほうがいいのではないでしょうか。