私はメインの証券会社に「楽天証券」を利用していますが、海外ETFに投資する際は楽天証券では買いにくいな、と感じ「SBI証券」で購入していくことにしました。それは買い付けの手数料に問題がある為です。手数料は長期で考えるとコストが安い方が得ですが、楽天証券はNISAに限り実質買付手数料は無料となっていますが少し「カラクリ」があります。
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楽天証券は使いやすくて不便を感じない
国内の株式銘柄、投資信託、金銀プラチナに国内ETFに積立投資が簡単に出来るのが楽天証券の魅力です。他の証券会社でもそうかもしれませんが、私自身は楽天市場でお買い物をすることもありますし、楽天カード(クレジットカードの事)もあるため、まとめて登録しておけば何かと便利です。
しかし分散投資の一環として、海外ETFに投資をしようといろいろ調べてみると「楽天証券」では買いにくいな、という判断に至りました。
楽天証券の海外ETF手数料は高いわけではない
海外ETFを購入する際は、米国株式の手数料と同じ(株数と口数表記が異なるだけ)になっています。2017年3月現在の注文時の手数料は下記の通りです。
・1,000株までは25.00米ドル(税込27.00米ドル)
参考:海外株式(米国株式、中国株式、アセアン株式、海外ETF) 楽天証券
税率8%なら、1ドル100円と仮定すると2,500円(税込2,700円)、1ドル120円なら3,000円(税込3,240円)となります。それに比べてSBI証券は下記の通りです。
・約定代金の0.45%(税込0.486%)
最低:5ドル(税込5.4ドル)上限:20ドル(税込21.6ドル)
参考:海外ETF SBI証券
上限最高で20ドルとなっているので5ドルの差が出ますし、最低の下限では15ドルの差が出ます。別に楽天証券が高いわけではありません、他の証券会社でもこのような価格が多くSBI証券が特別安いだけです。
「海外ETF」は「NISA」で買わないと手数料がかかりすぎる
どの証券会社でもある程度の手数料は必要になるため、インデックス投資信託や国内ETFの方が買い付けコストは安く済みます。しかし「NISA」を利用することで、この購入時の手数料を大幅に下げることが出来ます。通常は「大量に買い付ける」事でもしない限り、一般口座や特定口座で海外ETFを購入するメリットは無いでしょう。
楽天証券の手数料は無料ではなく「キャッシュバック」である
出典:国内株式売買手数料0円/海外ETF買付手数料 全額キャッシュバック! 楽天証券
さすが楽天証券です、NISA口座を使うことで国内株式の売買と、海外ETFの買付を実質無料にしています。海外ETFの特定口座対応もSBI証券より早く対応しており、顧客の事を考えています。注意したいのが海外ETFは「買付」のみですので、売却に関しては手数料がかかります。
ここで注意したいのが「注文の約定時点で通常委託手数料が徴収される」事。そして現金によるキャッシュバックの額は「雑所得」となる事です。
つまり買付の際はキャッシュバックという扱いの為、25ドル(税込27ドル)が必要です。そして後からキャッシュバックされる金額は「一時所得」ではなく「雑所得」となります。
メリットの少ない「雑所得」は確定申告が必要になる場合有り
サラリーマンの給与所得以外の雑所得が20万円以上になると、確定申告が必要です。その際にこの雑所得に「税金」がかかってくるのです。
雑所得は「副業」「アフィリエイト」「オークションでの売却益」「公的年金」など継続的な仕事や事業などに近く、一時所得は一時的に今だけ受け取るような「税金がお得な制度」です。
一時所得だと特別控除が50万円まであり、給与所得と合算する際に額が半分として計算されます。そこからの20%税率になるので節税となりメリットが大きいのです。
雑所得の場合は、そのままの金額から20%税率となりデメリットの方が大きくなります。海外ETFを1回購入するのに3,000円かかった場合、それを10回繰り返すと30,000円の雑所得となります。しかしこの雑所得は経費を入れることも出来るので、やり方によっては税金を減らせる可能性がありますが手間がかかります。
SBI証券は海外ETFの買付に手数料が「そもそも発生しない」ので、税金など心配する必要が無く手動での海外ETF積立や買い増しも低リスクで行うことが出来ます。しかも今後は海外ETFの積立投資も検討しているとか、ますます期待できますね。楽天証券が買付無料であれば、楽天証券で取引したかったのですが仕方ありません。
昔はどこもかしこも円からドルに両替して海外ETFを購入してましたが、日本円でそのまま購入できることが多いため手間も減りました。他のコストとして税金がありますが、NISA以外では日本の税金が発生し、税金もアメリカと日本とで合わせて30%近く持っていかれます。NISAであれば日本の源泉徴収税はありませんので、アメリカの10%のみとなります。
現状は海外ETFをするならNISA以外での購入はオススメはできませんので、5年後はロールオーバーするか特定口座の場合は額を多めに投入し買付コストを下げる方法を取るしかありません。NISA口座自体が恒久化されると更に投資しやすくなるので今後に期待しましょう。