NISAを「楽天証券」から「SBI証券」へ変更(移管)する方法は、手順を確認しておくべき

NISA(ニーサ)は「少額投資非課税制度」で、株式の売買や配当金に税金がかからなくなり節税の効果も高いことから、利用している方は増えています。しかし非課税やキャンペーンがあるからという理由で、勢いで口座開設したり後から特別なキャンペーンが出来たりして、証券会社を移動させたくなる場合があります。私も楽天証券をメインで使っていましたが、SBI証券へ変更した経緯があります。変更することは可能ですが、注意しなければSBI側で取引できない可能性もあるので手順を説明します。


なぜNISA口座を変更するに至ったか

私の場合なぜ変更したかを説明しますと、「海外ETF」(投資信託を株のように売買する物)を購入する上で、楽天証券の場合は買付手数料は「キャッシュバック」、SBI証券の場合は買付手数料は「無料」の違いです。キャッシュバックは「雑所得」となり税金がかかり(非課税とは関係無し)、無料は「所得には該当しない」ことが変更した理由です。NISA以外ではどこの証券会社でも手数料が高額ですので、NISAにうってつけなのが海外ETFというわけです。

通常のNISA以外での特定口座取引の場合は楽天証券が使いやすく、メインで使用しています。現時点でのキャンペーンですので今後は変更の可能性があるのですが、詳細は下記をご参考ください。

海外ETFは「楽天証券」より「SBI証券」の方が買いやすい理由

楽天証券⇒SBI証券へのNISA変更の大まかな流れ

1:楽天証券で「非課税管理勘定廃止通知書」を取得する

2:SBI証券に総合口座を開設(持っていない方はココから)

3:【重要】SBI証券でNISA口座開設ではなく、
金融機関変更による当社へのNISA口座開設(または勘定再設定)」

4:SBI証券から書類が届くので名前を記入して免許証やマイナンバー(口座開設時出していなければ)・保険証など本人確認書類を同封し、付属の返送用封筒で返送する。

5:SBI証券に到着後、SBI証券側と税務署で確認し(NISAは1人1口座なので重複していないかどうか)問題なければ開設OK

ここでのポイントは「1」「3」「5」の3つです。

楽天証券側で行うNISA変更手続きについて

楽天側で行うことはたった1つです。それはNISA口座の廃止の申請を出して、その証明書をもらうことです。

楽天証券にログインして「NISA」のメニューにある「NISA・ジュニアNISA 申込/受付状況」をクリックします。そこで「金融機関変更」がありますので、そこでクリックして届出をしましょう。

そうすると「NISA口座の金融機関変更申込みを受け付けました」というメールが来てから、続いて「NISA口座の金融機関変更手続きが完了しました」というメールが来ます。そのメールが来てから約3-4日程で「非課税管理勘定廃止通知書」が自宅に届きます。

中身は「氏名」「住所」「生年月日」「整理番号」「日付」が記載されており、金融取引業者、つまり楽天証券のハンコが押されて情報が入っています。これはSBI証券へ提出する際に必要になります。

SBI証券でNISA口座を変更(移管)開設する

NISA口座を開設するには、総合口座を開いていなければなりません。総合口座開設が済むと「本人限定受取郵便」で案内が届きます。ここでとても重要な事があります。それはログインしてNISA口座開設、ではなくて「金融機関変更によるSBI証券へのNISA口座開設」を選択する必要があります。もう1つが「同じ年度に以前の証券会社でNISAによる取引があった」場合は、その年度のSBI証券側へ変更することは出来ません。

・口座開設ではなく口座変更にする
・同じ年度でNISA取引があればNISA移管は出来ない

更にもう1つ大事なことがあります。それは変更・移管したい年の9月までに書類を提出しなければ、その年度でのNISA口座変更・移管は出来なくなるという事です。これはSBI証券や楽天証券など、金融機関に限らず現在は決まっています。今後はこのあたりは変更になりそうな気はしますが。

SBI証券に変更届を出す

SBI証券で「金融機関変更による当社へのNISA口座開設(または勘定再設定)書類請求のお申し込み」をすると、メールが届きますので、数日待つと自宅に送られてきます。

書類の非課税口座開設届出書に「名前」を書いて、以前の証券会社から送られてきた「非課税管理勘定廃止通知書」と、免許証や保険証などの本人確認書類を同封して付属の封筒でSBI証券へ送ります。

そうするとSBI証券と税務署で2重に口座が開設されていないかの確認や、取引があったかの確認をし、問題なければ口座開設が完了します。この期間は約1週間~かかります。

他の証券会社でも手順は同じ

他の証券会社でも手順は変わりません。GMOクリック証券・カブドットコム証券・ライブスター証券・マネックス証券・松井証券であろうが、基本的にはどこの証券会社でも「非課税管理勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」のどちらかになります。

そして移管先では「運転免許証のコピー」「在留カードのコピー」「特別永住者証明書のコピー」「健康保険証のコピー」「年金手帳のコピー」「印鑑登録証明書」「住民票の写し」のどれかが必要になりますので、スムーズにNISA口座を変更・移管したい場合はあらかじめ準備しておきましょう。