桁違いのキャッシュバックを繰り返していた「みんなのクレジット」が金融庁から行政処分

とんでもないニュースが入ってきました。桁違いのキャッシュバックを繰り返していて、ソーシャルレンディング業界で勢いを増していた「みんなのクレジット」が証券取引等監視委員会から「金融商品取引法に違反する」として、行政処分される見通しとの事。ハイリターンにはハイリスクがつきもの、だとは言われますが、私は以前から宣伝方法を不審に思っていました。

そもそも「証券取引等監視委員会」って何者?

金融庁に属している審議会の1つです、金融商品取引法に基づいて検査や審査をしているところです。誰もが聞いたことのある「インサイダー取引」だとか、「有価証券報告虚偽記録」「怪しい金融商品やファンド」等の不正や疑いが無いか監視しています。公正な立場を守るための国の正義の味方といった感じでしょうか。

私が「みんなのクレジット」に投資をしなかったのには、2つの理由が存在します。なぜ私は投資をしなかったのでしょうか。

その1:キャッシュバックの額が多すぎる


出典:終了【スーパーボーナスシリーズPART-9】 みんなのcredit(みんなのクレジット)

他のソーシャルレンディングサービスでも、投資した金額によって「キャッシュバック」を行っているところはあります。しかし多くても0.5%とか1%もいかない金額です。しかしみんなのクレジットは桁が異なります。

8%を超えており、300万円以上となると29万円で「9.6%」にまで達しています。このようなキャンペーンは頻繁に行われており、中には累計で数千万円も投資をした方がいるそうです。しかも対象となっているファンド(《第68号案件》 不動産ローンファンド)の利回りが「8.70%~14.40%」となっています。

利回り「18.3%」・・・?(9.6%+8.70%)これに加えて口座開設でキャッシュバック、初回の10万円以上投資実行で更にキャッシュバック、更にポイントが獲得・・・すさまじいキャッシュバックです。

「クラウドバンク」や「SBI」もキャッシュバックは行っていましたがほんの僅かです、なぜ「みんなのクレジット」はここまで高いのでしょうか。

その2:メイン案件に付帯されている利回り表記について

《第109号》 不動産ローンファンド」の運用利回りを見てみると、「6.00%~14.50%」と書かれています。「すごいな、最大で14.5%ももらえるのか、しかも上乗せボーナス(キャッシュバック)と春祭り(キャッシュバック)の対象だ」、ちょっと待ってください、案件の中身を見てください。

案件1:¥150,000,000で6%
案件2:¥100,000で14.50%

となっており、実質普通の6%です。この手法は他のソーシャルレンディング提供会社でも行われていますが、maneoなどではせいぜい差は2~3%程です。嘘ではないが利回りを高く見せていると言わざるを得ません。では14.50%でなく80%なんていう値を事実なら付けても良いのでしょうか、こういうやり方はいかがなものかと思います。

何が問題だったのか、みんなのクレジット

日本経済新聞やNHKでもニュースになっています。

参考:証取監視委、みんなのクレジットの行政処分を勧告 日本経済新聞

参考:債務超過の親会社に融資 「みんなのクレジット」に処分勧告 証券監視委 産経ニュース

参考:説明と異なる融資先に資金を貸し出しか 行政処分勧告へ NHK

下記は証券取引等監視委員会から引用しています。どこに問題があったのか詳しくはリンク先をご覧下さい。

証券取引等監視委員会が株式会社みんなのクレジット(東京都渋谷区、法人番号1010001168066、代表取締役 白石 伸生(しらいし のぶお)、資本金2億円、常勤役職員12名、第二種金融商品取引業)を検査した結果、下記のとおり、当該金融商品取引業者に係る問題が認められたので、本日、証券取引等監視委員会は、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、行政処分を行うよう勧告した。

出典:株式会社みんなのクレジットに対する検査結果に基づく勧告について 証券取引等監視委員会

内容を見てみるとかなり厳しい内容が書かれています。既に償還されたファンドの原資は、「他の償還期限がきていないファンドから充当」されていたり、不動産に貸し付けているといっているにもかかわらず、実はほとんどが「投資先ではなく自分のグループ会社へ貸付」されていたり、投資された資金は「投資先ではなく代表が自分の口座や自分の借入返済に回していた」とのこと。極めつけはコレです。

・ファンドからの借入れを返済することが困難な財務の状況
(償還期限がまだのファンド56本、出資金約17億6000万円)

貸付けは返済が滞る可能性が高い」と証券取引等監視委員会が言っています。恐ろしい最悪の状況がこれですね。万が一倒産でもしようものならマイナンバー・免許書の写しなど、個人情報の扱いが不安になりますし、なにより他のソーシャルレンディング会社にもマイナスです。

ソーシャルレンディングは「危ない投資」という噂が広がれば、この業界の衰退にも繋がりかねません。クラウドバンクのように持ち直せば良いのですが、どうなるのでしょうか。

投資にはリスクが付きものですが、やはり最低限の「分散投資」は行なわなければなりません。1社に資産を偏らせるのではなく、何社かに分散させてかつ、その中でも「不動産」「事業用」「代替エネルギー」等に分けます。

あまりにも利回りが高いところはその理由を調べるべきです。それで納得できるようなら投資をすれば良いでしょうし、納得できないなら安全を最優先に利回りの低いところへ投資をするべきでしょう。あちこちのブログで出資者からの怒りと失望の声があがっています、ソーシャルレンディングの未来を考えると残念でなりません。