昔は父親が仕事で稼ぎ、母親が自宅で専業主婦というのが一般的でしたが、最近は母親も働く方が多くなっています。もちろん働くと稼ぎが増えるので、子供がいる家庭は助かりますが子供を預けるのにもお金がかかります。昔と今で何が異なっているのでしょうか、また共働きでないと生活はしていけないのでしょうか。
共働きの意味
そもそも「共働き」とはどういう意味なのでしょうか。簡単に言うと「夫婦の両方が雇用されて働いている」という意味です。父親も母親も家庭の為に働いて、お金を稼いでいます。必ずしも正社員でなければ呼んではいけない、ということではありません。アルバイトやパート、派遣社員や契約社員でも雇われて仕事をしている以上、共働きの部類に入ります。
共働きは増え続けている
上の図を見てみると、青色が男性が働き女性が無職というもので、赤色が共働きの世帯となっています。共働きの世帯は34年程で倍近くに増えました。専業主婦の世帯数が687万世帯、共働きが1,114万世帯です。共働きの割合は年々増加しています。
共働きの女性の収入
では、仕事をしている女性はどのくらい稼いでいるのでしょうか。
ほとんどが100万円以下で、税金対策の為あえてそうしている方が多くなっています。
参考:年収106万円の壁と130万円の壁が意味する現実とは
その理由が、100万円で住民税が、103万円で所得税が、130万円で社会保険という税金の負担が増えるためです。年収によって扶養も変わってきますので、考えて働くことが大事です。もちろん正社員としてバリバリ働いている方もたくさんいます。
男性の年収は減り続けている
もちろん男性に限らず日本全体の年収が減り続けています。平成16年には438万円だったのが、平成20年に429万となり、平成21年には405万円と落ち続けています。現在は415万円と横ばいです。
この数字は総支給額ですので、手取りで計算するともっと低くなります。更に内訳を見てみると、男性が511万円、女性が272万円となっています。当然ですが大企業の役員クラスや外資系も入っているので、一部の高額所得者が引き上げているのは否めません。
先ほど女性の年収を見ましたが、ほとんどが税金対策として100万円以下が大多数と説明しました。しかしここでは、女性の平均年収は272万円とあります。平均でなく中央値を見てみたいものですが、男性の511万円が平均というのもかなり怪しいものです。
とても1人では支えきれない
最近では結婚しない方も多く、結婚しても子供を作らない、作れない方も増えています。その原因の1つに経済的な理由があります。子供がいてもお金のかかる満足な子育てが出来ないからです。
食事代や学費代など、何かと子育てにはお金がかかります。
22年間で大学を卒業して社会人になるまでに、約1,640万円かかります。1年間で割ると約74万円、1ヶ月辺り6万ちょっとの出費が必要です。
保育園などの保育も、収入や地方自治体によっては1ヶ月当たり3万円や4万円など保育代だけでかかります。ある程度収入がないと子供を育てることが、金銭的に難しくなってきているのです。
子供がいなければ食べていける?
では子供がいなければ食べていけるのでしょうか。確かに自分達だけで節約して贅沢をしなければ問題は無いでしょう。しかし子供が欲しかったり、2人目・3人目となると公務員のようによっぽど安定した職でなければ難しくなってきています。
昔の景気の良いバブル時代には、会社単位で海外旅行や年間3~4回もボーナスがあったりと今では考えられない時代でした。しかし時代も変わり給与は下がり続け、都会では子育てはしにくい、そんな時代です。子育てをする場合は、よほどの余裕が無い限りは共働きをした方が良いのではないでしょうか。