アルバイトやパートで、正社員に負けない雇用契約にするにはどうすればいよいか

仕事の現場ではそんな声がよく聞かれます。以前より雇用状態は改善され、有効求人倍率も上がっているはず、政府は景気は回復基調だといいますが給与など待遇は改善されないのでしょうか。


アルバイト・パート・派遣の待遇

アルバイトやパート・派遣社員などで正社員と同じ働きをしている方、結構多いです。違いは雇用契約だけじゃないか?というぐらい同じなのです。

アルバイトやパートのデメリットは、いつ解雇や雇い止めが起きるか分からないことにあります、1年や半年更新などでその区切りで仕事が終わりなんていう事もありえます。正社員の場合は簡単にクビになることはありません。

アルバイトやパートの給与は時給で働いた分だけ得られますが、中々時給が上がることはありません。正社員の場合は昇給が1年に1回や2回と決まっている場合も多く、大抵の会社は上がっていくでしょう。
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更にボーナス(賞与)や退職金もアルバイトやパートではまずありません。たまに寸志として、お小遣い程度がもらえるところはまだ良い職場でしょう。もちろん正社員でもボーナスや退職金がないところも数多くあります、しかし景気に左右され業績の良いときは何かしら出るところが多いでしょう。

更に一定の条件を満たさない場合は、雇用保険に加入できない場合もあり手当てなども薄いのが現状です。正社員の場合は大手などでは住宅手当や家族手当などもあり、勤務地手当やスキルアップの為の手当てが出るところもあります。

アルバイトやパートでは保険と年金以外は交通費位しか出ないですし、この差は若いときはあまり差はありませんが後々ジャブのように効いていきます。

正社員のメリットとデメリット

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正社員のメリットは簡単に首にならない上に、雇用保険などの社会保障や福利厚生がしっかりしているということが利点です。会社での立場も上で、いくらアルバイトやパートが同じ仕事をしていても、指示するのは正社員という場合が多く、責任のある立場をまかされることも増えていきます。

会社によっては様々なことに挑戦でき、権限も増えてアルバイトやパート、新人の指導や監督も任されることがあります。古株になってくると小さい会社では採用担当や人事にも関われる可能性も出てきます、会社の業績を左右するのもあなた次第となるわけです。

ではデメリットはあるのでしょうか。責任が増すという事は結果を求められるという事になります。年数が経つにつれて他の社員やアルバイト・パートを引っ張っていく立場になり、自ずと残業や仕事量も増えてきます

海外出張ややりたくない仕事も増える場合もあり、休日まで仕事の事を考えたり家庭よりも仕事を優先しなければいけなくなる場合も増えていきます。部下のミスは先輩や監督する上司の責任にもなり、つらいことも増えていきます。給与がそれに比例して増えればいいですが、そうではない場合も多くあり理不尽な事も数多く経験するでしょう。

アルバイトやパートは、差別されない法律が新しくできた

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アルバイトやパートは簡単にクビになったり、パワハラやセクハラなどの対象になったりイジメや差別されたりすることもありましたが、新しい法律ができてからは徐々に待遇面で整備はされています。

2015年の「改正パートタイム労働法」では、仕事の内容が正社員と同じであったり仕組みが正社員と同じ場合は、福利厚生など待遇を正社員と同じようにしなければいけないということになりました。つまり、正社員に住宅手当がある場合はアルバイトやパートでも住宅手当をつける必要がある、ということです。ただし正社員と同じ仕事・・・というのがポイントですね。

いわゆる「パートタイム労働者」という言い方をしますが、これはその事業所における通常労働者の1週間の仕事時間(労働時間)より、下回る労働時間であれば「パート」という扱いになります。1日8時間勤務で週5日働くと週に40時間です、それを下回る方はその事業所では「パートタイム労働者」となるわけです。

有期雇用から無期雇用へ変更しよう

アルバイトやパートの場合は、1年更新などで毎年更新している事がほとんどです。更新をしてもらえない場合は、契約終了、満了で事実上の解雇となります。

しかし通算で5年を超えて更新した場合は、無期雇用に変更を申し出ることができます。契約の期間の定めがない有期から無期へと変更をしてもらうことができます。しかしこの場合は待遇や福利厚生には変化はありませんし、正社員への雇用というわけではないのに注意が必要です。

そして自分から会社側へ言わない限りは、これが適用されることはありません。この法律が改正されたのが2013年なので、早くても2018年以降でないとこれは適用されない点に注意しましょう。

正社員になる方法は会社にあり

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アルバイトやパートから正社員になる方法はいくつかあります。もちろんフルタイムで勤務していることが最低条件ですが、どんな条件をクリアすればよいのでしょうか。

1番有名なのが大手企業でありがちな、正社員雇用試験を受けることです。段階的に試験をクリアしていくことで、正社員として採用されるのを目指すのです。大手チェーン店などで、段階的にアルバイトの時給が上がっていくシステムを店内に張っているお店があります。アルバイトからサブリーダーやリーダーなど50円ずつステップアップするのも、会社に認められて上がっていく仕組みです。

中小企業や零細企業では、会社の方針や社長の方針によります。頑張っていれば話があったりしますが、基本的にある程度の規模の中小規模ではあまり見かけません。1番難易度が低いのが零細企業にアルバイトとして入社し、頑張りで認めてもらえれば正社員になれるという事です。

社員になるもなれないも社長の声1つなので、頑張りをアピールしましょう。特に従業員数が10人前後から一桁の会社ではチャンスが転がっています。日頃の勤務態度や周りとの接し方、ビジネスマナーや仕事へのひたむきさなどが問われます。居心地がいい会社なら是非社員を目指してがんばってみる、小さい企業やベンチャー企業にはそういった夢も詰まっています。