「利子」と「利息」と「利回り」の違いって分かりますか?

銀行にお金を預けていると1年でこれだけ増えた、と昔は喜んだそうですが今は全く利子?利息?がつきません。この言葉って似ているようで異なるのですが、どういった違いがあるのでしょうか。銀行に預けたり、お金を借りたりした時、投資の際などにもよく聞く用語です。一度詳しく調べてみましょう。


利子とは?

利子という言葉はお金を「借りた場合」に支払うお金の事を利子と言います。つまり100万円借りて、105万円にして返さなくてはいけない場合、元本は100万円です。残りの5万円が利子として返さなければいけないお金です。

よくお金を借りる場合の専門用語として、「キャッシング」という言葉を聞きますが、これは銀行などのATMやCDなどでお金を借りることを指す言葉です。100万円をキャッシングで借りて、5万円の利子を払ったというと分かりやすい言葉になります。

キャッシングは融資してくれる額も少なく、額の大きい場合はカードローンなどを使うことが多いようです。

利息とは?

では利息とはどういう意味でしょうか。これは銀行へ預けていて(貸している)、いくらかお金がプラスされることを利息と言います。つまり100万円を預けていると、1年間で100円が利息として付いた、というような使われ方をします。

昔は銀行にお金を預けているだけで、それこそ生活できるくらいの利息が付いていたというのは皆さんの親の世代の話でも聞いたことがあるでしょう。今は金庫として守ってくれるという使われ方がほとんどで、スズメの涙しか利息は付きません。下手をすればお金を下ろすときの手数料で、1年を通してみると赤字になる可能性が高いです。

利子と利息は混同して使われる言い方が増えているようで、元の元本に対していくらか金額が付加されること、と覚えても間違いではないという考え方になってきています。金融機関によっても異なり、銀行や郵便局などそれぞれ呼ばれ方が異なることもあります。

利回りとは?

利回りという言葉は、先程述べた「利息」という言葉と関係しています。100万円預けて5万円増えた場合、1年間で増えた額が元本に対してどれだけ増えたか、という計算になります。100万円の内の5万円は5%です、つまり1年間の利回りは5%となります。

もちろん源泉徴収や所得税など、税金を考慮しなければ正確な利回りは出せません。事業でしたら経費なども関係してくるでしょう。銀行に預けていても利回りは良くありませんが、巷では利回りが非常に高い投資方法も存在します。もちろん中には詐欺や悪質な勧誘もあるでしょう、利回りが高ければ高いほどリスクが高い投資方法であるといえます。

国内の株式銘柄を持っていると、配当という株主優待以外にも株主への感謝としてお金が少し支払われます。その際にも3万円の株を持っていて、元本に変動がない状態で1500円の配当が出れば、単純計算として配当利回りは5%ということになります。

金利という用語も出てくるが・・・

利子や利息と似ている言葉ですが、少しだけ異なります。金利とは利子や利息の「割合」の事を言います。利子や利息が額なのに対して、金利は「%」というパーセントで表されます。

100万円で5万円付加された場合、利子や利息は5万円ですが、金利は5%となります。

マイナス金利が世間を騒がせた

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日銀の黒田総裁が発言したことで話題になった「マイナス金利」ですが、名前の通り利子や利息で表示される割合が「マイナス」になる可能性があるという事です。

しかし金利がマイナスになるからといって、皆が悪い影響を受けるのかというとそうではありません。日本銀行と各金融機関の間での金利がマイナスになるというのであって、金融機関から日銀へ預けているとマイナス分の金利が取られるという事です。

ですので民間の金融機関は、極力損をしないように銀行へ預けた預金がほとんど増えないくらい利息を引き下げています。

これからの時代、極力出費を抑えて堅実に資産を増やしていくやり方を考えなければいけません。銀行にいくら以上預けていたら手数料が無料になるなど、収入を増やすことを考えることも大事ですが利息を吹き飛ばす手数料を考えると、いかにして手数料の割合を減らすかという事が大事だと分かります。