これからの携帯電話業界が大きく変わろうとしています。1つには国からの値下げ議論があり、収入減となっていく今後に新しい収入減を確保しようという思惑が広がっています。電力関係や保険関係など全く新しいサービスを考えていく携帯電話業界は、今後どうなっていくのでしょうか。
国が携帯料金は高いと指摘
月々の固定費用として割合を多く占めているのが、電気代・水道代・ガス代などのいわゆる必ず使う費用だ。最近ではオール電化や、水道代固定のアパートやマンションなども増えているが、まだまだ高い値段設定だ。
それに加えて携帯電話は、1億5149万2700台加入者がいる。あれ、日本人よりも多いじゃないかと思うかもしれないが、会社で使っていたり外国人が持っていたりと必ずしも日本人1人に1台以上持っているとは言えない状況ではある。
事業社名 | 契約数 |
NTTドコモ | 67,531,500 |
AU | 44,074,200 |
ソフトバンク | 39,887,000 |
携帯電話は日本人にとって無くてはならないものとなったが、月々の費用としては高い水準にある。特にパケットし放題になってからは1ヶ月5,000円~7,000円くらいの出費が要る。最近ではsimフリーのMVNOにして、費用を抑えている方も増えている。端末は自分で用意し、自分で回線を選ぶ必要が出て手間がかかるが3キャリアは回線品質が安定しているのが最大のウリでもある。
有識者会議をつくることになったのは、安倍晋三首相が9月の経済財政諮問会議で、「携帯料金などの家計負担の軽減は大きな課題」と述べ、高市早苗総務相に対応を指示したからだ。背景には、かつて総務相をつとめた菅義偉官房長官の意向もあるとされる。大手3社が市場を支配し、競争が起きづらいことを問題視しているという。
消費税も上がってくるので、家計への負担が増えてくるのは目に見えています。そこで国が3キャリアに対しての引き下げ策を総務省が主導して考えているとのこと。実質大手で市場を独占しているため競争が起こりづらい環境が問題で、早く何とかして欲しいところです。
電話番号が足りなくなってきた
あまりにも契約台数が増えすぎて、現在の番号では足りなくなってきた。
高市早苗総務相は16日の閣議後会見で、携帯電話で「060」から始まる番号を、新たに使えるようにする方針を表明した。これまで「090」「080」「070」を割りあててきたが、携帯の利用者が増え、3年後に番号が枯渇する可能性が出ていた。
携帯電話の番号は、090→080→070と利用できる番号を増やしてきました。このペースだと3年で電話番号が満タンになってしまうというのです。
今後は060を追加するのが有力で、020番号を機械同士の通信番号としても使用をしていく方針とのこと。確かに現在は050のIP電話系の番号も含めて、爆発的に電話番号が増えています。中には使用していない番号も多く、数だけが伸びていっています。
携帯電話を解約すると、以前の番号が他の人にすぐに使えることを防止するため、一定期間時間を開けているのも足りなくなっている原因でもあります。しかし不正や犯罪防止の観点から、これらの事情は仕方ないでしょう。
携帯電話会社が新規参入事業へ
携帯電話会社が新しいサービスに乗り出しています。主力の電話料金が下がってくることが予測され、他の収入減を確保する狙いもあります。
通信大手KDDI(au)が、2016年4月から自由化される一般家庭向けの電力販売に参入する方針を固めたことが分かった。
様々な会社が電力小売に参入を表明しています、AUもその1つでセットで入ると携帯電話の通信料金を割り引くサービスを検討しているそうです。
電力会社のパイを取りに行く方針ですが、電力会社は電力会社で新しいサービスにも乗り出しているので競争意識が今以上に過熱しそうです。
NTTドコモは全国約2400店のドコモショップで、来夏にも日本生命保険の生保商品を販売する方向で最終調整していることが20日、分かった。携帯料金と保険料支払いのセット割引も検討しており、近く発表する。
更にドコモも新しいサービスに乗り出します。なんとそれは「保険」です。今までドコモは保険業界に手を伸ばしていませんでしたが、AUはライフネット生命関係、ソフトバンクはネットの損害保険として関わり、ドコモだけ乗り遅れた感がありました。
もちろん加入すると、ドコモの携帯電話料金を割引などのセット販売も検討しているでしょう。こうなると保険業界も競争が激しくなってくるわけで、値段も下がってくるのではないでしょうか。ドコモのスタッフも異業種の事を覚えなければいけないので、大変ではありますが。
値段が下がってくるのは大歓迎ですが、競争があまりにも激しくなり、価格崩壊が起こりサービスの低下だけは避けてもらいたいものです。よく使う人はよくお金を払い、あまり使わない人からは少ない価格で提供する、何にでも適正価格というものを示してもらいたいものです。