京都で続々とクラウドファンディングで事業資金を集める動きがある、会社の事業化や国の事業案件、販売店など業態は様々で、良い悪い・収支がどうなるかは別として興味深いものも多い。
目次
クラウドファンディングとは?
当初はお金を借りたい企業と、出資したい個人を結びつけるサービスとしてはじまったのがクラウドファンディング(ソーシャルレンディングとも言う)だ。しかし今では地方自治体や、個人のチャレンジ企画、高等学校まで参加してきたというから会社単位という話からは進歩してきている。
京都すばる高、ネット資金調達へ ドレッシング販路拡大目指す
出典:京都すばる高、ネット資金調達へ ドレッシング販路拡大目指す
京都すばる高(京都市伏見区)企画科の生徒が、地域と連携して開発した商品の販路を国外に広げるため、インターネットを通して資金を募る「クラウドファンディング」に挑戦している。初めての取り組み。22日午後11時までに80万円を集めることが目標で、活動費に充てる。
高校生達の取り組みで、京都市伏見区のすばる高校の企画科が募集している。高校生も募集する時代になったんですね、将来的には小学生や中学生も「私に投資してくれ!」という時代が来そうだ。
農家と連携しての黒米「武士米」・武士米を使った甘酒「米の花小町」を既に考案しており、「米の花小町ドレッシング」を商品化しインターネットで販売するのだそうだ。高校生でマーケティングを学ぶ時代ですか、すごいなぁ。
試作やテストを実施するための費用と香港で販売を行うための渡航費とのこと。投資としては、リターンを求めるのではなく、ほとんど寄付みたいなものですね、若い高校生が頑張る姿を応援する意味合いが強いです。
京都・長岡京市が官学連携で募集
京都府長岡京市が、大阪成蹊大芸術学部(大阪市)と制作した環境教育デジタル紙芝居を、紙の絵本にするため、インターネットで資金を募る「クラウドファンディング」に挑戦している。少子高齢化で税収の大幅増加が見込めない中、新たな手法での事業経費確保を目指している。
大阪成蹊大芸術学部と作成した環境教育デジタル紙芝居を、実際の絵本にする為の資金をネットで募っていました。もう目標額の120万円まで集まったそうですが、なかなか市の予算が厳しいとの事、市町村としても新しい手法で事業資金の確保を目指していくそうです。
市内及び国内外幼稚園・小学校・図書館などに届けられるそうで、園児が書いたメッセージカードや絵本が投資金額によってもらえるそうです。自身のあったネパールの子供達にも絵本が贈られるとの事で、国内だけではなく国際的な教育に貢献できる新しい試みですね。
廃村復活へ たった1人の村を再生する
出典:廃村復活へネットで資金募る 京都市最北部、40年間住民ゼロ
京都市左京区大原大見町で廃村をよみがえらせる活動に取り組む「大見新村プロジェクト」が、築約200年になる古民家の改修資金を、インターネットの「クラウドファンディング」で募っている。クラウドファンディングで資金100万円を募っているのは、かやぶき古民家の2室と縁側を、宿泊や会議が可能なスペースに自力改修する「拠点部」事業。床が沈み雨戸が破損するなどし、補修や資材、建具や輸送費などが必要という。
住民がいなくなった廃村で1人で移住したのがきっかけだそうです、40年間誰もいなかった村を復活させる試みで面白いですね。全国的に少子高齢化となり、人がいなくなった村も多くなっています。
子供が減ってるのに加えて、年齢が上がってくるとスーパーやコンビニも無いど田舎では生活するのは不便だ、そうして1人また1人といなくなると拍車がかかり村は死んでしまいます。古きよき時代を思い出させてくれる活動は面白そうです。出資すると、ポスターやハーブティーセットや野菜が購入額によってもらえるそうです。
京都市が基金創設へ 資金は個人投資家から募る
空き家となった京町家の再生や利用を民間に促すため、京都市は2015年度からインターネットで個人投資家から資金を募る「クラウドファンディング」の手法を活用する。市が出資してファンド(基金)をつくり、京町家をゲストハウスや店舗として活用する民間の事業計画に、小口の投資を募る。
京都市が自ら先頭に立って募集するそうで、空き家対策や再生、ゲストハウスや店舗として活用するための資金を募るそうです。本来であればこれは市区町村の予算内でやるような事ですが、投資してもらうことで京町のファンとして情報を発信してもらう狙いがあるとの事。
市内にある京町家は4万8千件中、5千件が空き家とのこと。地域の活性化に繋がる期待が寄せられています。
投資か寄付か
最近のクラウドファンディングでは、大きく分けて2つの種類が存在します。1つは、収益重視型で、10万円投資をすると、年間配当がいくらかもらえるなどのケースです。担保などを取っていれば、景気の良い時期は利回りもよく投資として十分魅力的です。
2つ目は、寄付型です。利回りではなく、投資をしてくれたら特産品やメッセージなどを送ってもらえ、資産運用と言うよりは利益をあまり考えずに、純粋に応援するといった意味合いが強いです。例えば地域貢献や社会貢献など、他には個人の応援なども該当します。○○に挑戦したいから出資してほしい、など。
2つ目の寄付型は内容によっては、かなり集まりにくい印象です。資金に余裕のある方が、夢を応援するという意味で資金を出す方が多いのでしょう。採算が全く合わない事業も多いです。
よくよく考えてみると、自分の資金や会社の資金が無く、国や市町村もお金が無くて募集する、景気が回復していると報じられているにも関わらずおかしな話と言えばおかしな話です。そして生活保護世帯が過去最高の数を突破したとニュースで報じられていました。お金のあるところにはあるが、無いところには無いということでしょうか。
昔テレビでやっていた「マネーの虎」ではありませんが、チャレンジする若者がいて応援したい気持ちがあれば、資金に余裕のある人には是非投資や寄付をお願いしたいものですね。お金は使ってこそ、巡り巡って戻ってくるものですから。