2015年7月のソーシャルレンディング事情について

7月のソーシャルレンディングも様々なことがありました。最近は私と違いお金が余っている方が多いのか、案件に投資が集中し早期に案件の募集が終了することも多くなってきています。これもデフォルトや延滞が最近は見かけないからですが、景気が悪くなってくるとこれらは徐々に増えていくと予測しています。


マネオ(maneo)

ソーシャルレンディング大手のマネオが、登録ユーザー数3万人を突破しました。成立ローン総額も312億と好調にファンドを増やし、資金集めは順調のようです。私自身は最近あまり投資していませんが、デフォルトなどは聞かないですし5%前後と利回りは抑えられていて、ある程度マネオ側にも利益が渡っていることを考えると、ミドルリスクミドルリターンと、そこまでリスクは高くないのではないでしょうか。

7月は不動産担保付きローンファンド80号から始まり、現在は不動産担保付きローンファンド120号を突破しています。最近は不動産担保型の募集ばかりで、唯一他の種類のファンドは「事業性資金支援ローンファンド26号」が6月9日に行なわれていました。

一般的に見て、事業性は企業の今後の事業繁栄に向けての投資の意味合いが強いので、企業が転ぶと投資も転んでしまうリスクが高い投資です。それに比べて不動産は価値が比較的安定していて、家賃収入や最悪の場合不動産を手放すことによって得られる金額が大きいので、担保物件としても魅力で安定感があります。安定とはいっても、以前のようなリーマンショックが起こってしまえば、安定なんぞは吹っ飛びますが・・・。

LCレンディング

maneoマーケット(第二種金融商品取引業者)がオープンさせた新しい投資サイトです。上場企業であるロジコムの100%子会社で、今後の展望としては商業不動産を買いREITの不動産投資信託を作るそうです。試みとしては面白そうで、Jリートのほうにも興味がありますので今後の動向に注目が集まりそうですね。

→LCレンディング

クラウドバンク(crowdbank)

関東財務局の行政処分で、現在も「業務停止命令」「業務改善命令」が出ています。10月までは新規の取り扱いも出来なく、どのような説明をするか・今後の対応をしていくかに注目です。

ラッキーバンク(LuckyBank)

不動産投資型のファンドだけを扱うソーシャルレンディング事業者です。案件数は少ないが、利回りは高く早期に募集が終了する場合が多いです。

ローンファンド 東京都内マンションPJ×東京都内オフィスPJが7月の募集です。東京都内で一棟マンションの買取と、販売プロジェクトへの融資がメインのファンドとなっています。

基本的には同じようなファンドが多いですが、運用期間によって利回りを変更してきました。運用期間、つまり出資資金の拘束時間が長ければ長いほど利回りが高くなる仕組みです。拘束時間が長いほどリスクは増しますので、利回りが増えるのは当然です。出資者がリスクとリターンを選ぶことが出来るのが良い点で、今回は募集開始時期を5案件全てで、開始時刻を統一しています。

いつもは瞬時に終わってしまうので投資家の間からも不満が漏れていましたが、これでその不満は解消されそうです。

ソーシャルレンディングがニュースで取り上げられることは少ない

お金儲けという単語が絡むせいなのか、ニュース記事などでソーシャルレンディングの話題が取り立たされることはあまり多くありません。いざ探してみると最近の話題ではこんな記事がありました。

出典:コラム・資産運用難民が求める 社会貢献できる投資先

SLの魅力は一口1万円から投資できる敷居の低さと始めやすさ。昨年末の累計融資額は前年比2倍の310億円だ。ただ、借り手はまだ少数派。maneoの運用額は60億円、投資家3,000人に対し、借り手は30社。業界2位のSBIは7社だ

投資家を増やすには敷居を低く設定すればいい、つまり最低投資価格を下げることだと思う。だが投資家が増えれば増えるほど、事業者の手間が増す。クラウドバンクが処理しきれなくなったのは、そういうところにも原因があるのかもしれない。

maneoの瀧本憲治社長の記事も掲載されている。

「“資産運用難民”が増えているのです。難民にはキャンプが必要ですよね(笑)。maneoはその一つ。今はデフォルトを起こしていないからオアシスに見えるかもしれません」

確かにデフォルトを起こしていないから、良さそうに見えて投資に拍車がかかっている。数年前のソーシャルレンディングでは、どこの事業者とは言わないが延滞やデフォルトの案件の話もちらほら聞いていた。最近では景気が良いのか(良いとは思わないが)そのような問題はあまり見かけない。

私自身はソーシャルレンディングに100万程投資しているが、これ以上額を増やす予定は現在ありません。むしろ景気が悪くなってくれば、ソーシャルレンディングから資金は引き上げようと考えています、いくら平和な国でも戦争が起きれば人は訪れることは無いでしょう、それと同じ原理だと思います。