IP電話とは、最近急速に普及している「インターネット回線を使った電話サービス」のことを指します。ADSLやFTTH光ファイバーなどと同じようにセットで提供されているので、加入している方も多いはずです。ではどこが便利で、どこが危険なのでしょうか。
IP電話とは?
050番号から始まる電話番号で、このインターネット回線を使って電話をすると、通話料金が抑えられるというものです。
総務省が発表した電気通信サービスの加入契約数等の状況によると、現在の加入者数は3127万件となっています。(平成25年3月時点)
参照:総務省
現在は3500万を突破しているとも言われ、日本では欠かすことの出来ないサービスとなっています。
050は具体的にどう便利なのか
最も簡単に050番号を持ちたい場合は、スマートフォン携帯電話のアプリで050plusがある。これは月額を払えば050番号が割り振られるもので、インターネット回線を使い会話が出来る。しかも、050同士は通話料金は無料です、これは自宅と自宅でも、携帯から携帯でも050同士は無料ですので、使う人が増えるのも当たり前と言えば当たり前です。
もちろん相手が050でなくても、固定電話・携帯電話への電話料金はかなり抑えられていて電話料金を抑えるにはもってこいのサービスとなっています。
自宅の電話に050を設置したい場合はネット回線を提供してもらっているプロバイダーに相談しましょう。いまやどこのプロバイダーでもオプション料金で提供しているはずです。
もちろん、便利なものというものは何でも不便なところもあるものです。ではIP電話の不便なところとはどういったものがあるのでしょうか。
050は具体的にどう不便なのか
まずはインターネット回線を使用するので、ADSLや不安定な光回線では音声に不安がつきまといます。不安定な速度では、スムーズに声の伝達が送れず聞こえにくい現象になります。通常の電話回線ですと、こういったことはまずありません。
携帯電話の050plusの場合は、アプリを起動していないと着信が受けられません。バッテリーも余分に食いますし、アプリを使用中に電話回線の着信もダブルで受信してしまいます。
最大の欠点といってもいいのが、緊急電話が出来ないということです。警察や救急など110番119番がかけられません。何か緊急事態が起きた場合は、別の回線を使用できるようにしておくか、自宅の固定電話の場合は、110番と119番は通常回線として使えるようにしておく必要があります。
IP電話は乗っ取られる?
NTT東日本、西日本によると、回線と電話をつなぐ交換機を不正アクセスで乗っ取られ、アフリカのシエラレオネなどへの国際電話に使われるといった被害が多発。14年度に把握しただけでも被害は計100件を超え、請求額が約500万円に達した例もあるという。
このような事件が起こっている原因は、自宅に引いているインターネット回線と電話の間にかましている交換機が狙われたからです。実はこの交換機、パスワードの設定などがあり、初期状態のまま放置されているケースがあるとのこと。
業者にまかせっきりではなく、便利な反面インターネットに接続をしている時点で、セキュリティーには気を配る必要があります。もしIP電話を使っていてどういった設定か分からない場合は、プロバイダーに確認してみることをオススメします。