国内大手のソーシャルレンディングサービスのマネオでは、様々なローンファンドが構築されて日々募集がされています。しかし数が多く、「利回り」「運用期間」「担保」「保証」「投資可能金額」がバラバラです。似たようなファンドが多くて迷ってしまう、そんな時は「消去法」で選ぶということが大事です。
目次
「リスクの高いファンド」と「低いファンド」を見極める事が大事
私は2015年初期から投資をしていますが、現在までにデフォルト(債務不履行)になったことはありません。つまり投資した金額は全額利息付で元本が戻ってきています。途中でファンドが立ち行かなくなった場合は、通常は担保があれば「競売」や「保証」があればそれを返済に充てます。
今は大企業でも絶対に倒産はしないとは言い切れない時代ですが、現在の投資ファンドは何事も無く無事終了しています。これはリスクを見極めた投資をしているからであり、リスクを少しでも低く取り、最大限利回りが確保できるようにしているのです。
利回り第一主義は止める、安全を優先する
もちろん他の人よりも利益を出そうと思ったら、同じ事をしていてはダメです。それは株でもそうですし、実際の商売でもそうでしょう。「二番煎じに甘んじてはダメだ、ナンバーワンを!」となりますが、資産運用はそうではありません。二重丸はもらえなくても、丸を狙っていくことが大事です。
この投資に関しては入ってくる情報が限られている以上(公開されている情報から)安全度は見れば分かるものです。世の中には利回りが10%、15%のものもあればそれ以上のものもあります。しかしそれはハイリスクハイリターンであり、ナンバーワンを目指す方のみ投資をすべき案件です。目先の利回り(利益)に惑わされないルールを自分の中で考えておきましょう。
担保順位のカラクリ:あなたはどちらのファンドに投資をしますか?
・不動産投資ファンド
資金を21億円調達するのに、担保物件は東京都内です。
募集金額 | 担保順位 | 利回り | ケース1 | ケース2 |
3億5,000万円 | 第1順位 | 5.5% | ● | |
3億5,000万円 | 第2順位 | 6.0% | ||
3億5,000万円 | 第3順位 | 6.5% | ● | |
3億5,000万円 | 第4順位 | 7.0% | ● | |
3億5,000万円 | 第5順位 | 7.5% | ||
3億5,000万円 | 第6順位 | 8.0% | ● |
ケース1とケース2を見てください。ケース1は利回りが「5.5%」「8.0%」で平均すると「6.75%」です。ケース2の利回りは「6.5%」「7.0%」で平均すると「6.75%」です。一見すると年間利回りは同じに見えますが、意味する内容は全く異なります。
それは出資した金額が返せなくなった場合、競売にかけられて担保物件が処分されて返済に充てられます。その時、売却した金額が予定していた評価額(21億円)を下回れば、第6順位よりお金が戻ってこない可能性が高いというわけです。
つまり、売却金額が21億円で売却するはずが14億円の値しか付かなかった場合に問題が起こります。物件の売却順位が第5順位と第6順位に投資をしている場合、返済されない可能性が出てくるのです。よって、2順位分の余裕があるケース2の方がリスクが圧倒的に低いという事が分かります。
国内不動産と海外不動産:あなたはどちらのファンドに投資をしますか?
マネオでは不動産担保付のファンドが多く存在しますが、その中で海外不動産を取り扱っているファンドがあります。
・不動産ファンド
国内と海外の不動産を扱っているファンドですが、国内は第1順位の抵当でmaneoの関連会社が担保保全してます。後者の海外は事業者に貸付けてそこから海外の会社へ送金し、海外の会社が第1順位の抵当を設定しています。
募集金額 | 不動産 | 利回り | ケース1 | ケース2 |
5,000万円 | 国内 | 7.0% | ● | |
5,000万円 | 海外 | 7.0% | ● |
ここで問題になるのは、どちらも抵当で第1順位を取っているので安心で同じじゃないか、という誤解です。国内ではmaneoの関連会社が抵当設定していますが、海外では国内事業者の海外の会社が抵当を設定しています。どちらがより近い関係かは明らかで何かあった場合は国内で、しかもマネオの関連会社というのは強みです。
また海外では不動産の鑑定評価額が変わります、なぜなら「為替レート」は頻繁に動いているからです。もし貸付けた資金が回収できない場合、不動産の価値が不動だったとしてもドルと円の関係によっては「未回収額」が発生する可能性があります。
そして極めつけは、マネオでは現在9社の関連サービスを展開しています。そこから各個別に口座を開いて投資をするほうが、同じ案件でも利回りが高く設定されており、抵当権がより近い存在として設定されています。これらの理由から同じ利回りで設定されていたとしても「国内不動産」に投資をした方がリスクが少ないのです。
良いファンドが無ければプールしておくこと
お金は放置しておけば何も生み出さず、機会損失に繋がります。しかしリスクの高い案件に投資をし、デフォルトするような事態に陥るよりは圧倒的にダメージは少なくなります。
焦らずに比較検討し、これはというファンドが現れるまで「待つ」という姿勢は常に頭に入れておきましょう。いかにしてリスクを少なくし利益を少しでも多くするか、これが投資で最も大事なポイントなのです。