もう少し「利回りを上げる」投資を行うにはどうすれば良いか、ソーシャルレンディングの投資先を考える

ソーシャルレンディングは比較的利回りが高い投資ですが、種類によりリスクも様々です。担保も保証も無いようなローンファンドでは「かなり高い利回り」のファンドも存在します。しかしリスクが高すぎて万が一デフォルトに陥った場合、返済不可能となるので利回りが大きく低下します。その絶妙なバランスで投資を行っているのですが、もう少し利回りを上げるにはどうすれば良いか考えます。


ソーシャルレンディングの利回りはどれくらいか

maneo(マネオ)・crowdbank(クラウドバンク)・luckybank(ラッキーバンク)など様々なサービス提供会社が存在します。平均利回りも会社によっては倍近く広がるところも有り、リスクを分散するため通常はいくつかの投資先に分散投資することが基本です。ここ2年間の利回りを見てみましょう。

2015年のソーシャルレンディング投資結果まとめ、結局利回りは何パーセントになった?

2015年の投資利回りは税引き後約「6.8%」です。実質半年間の投資活動ですが、かなり優秀です。マネオやラッキーバンクの利回りが高いファンドに投資をしていたのが影響しています。

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2016年の投資利回りは税引き後約「4.24%」です。前年と比べて利回りが大きく低下しました。上記でも述べていますが、投資したいファンドが無い「お金が遊んでいる期間」と貸付実行までの「待機期間」が原因です。これが無ければ5%は少なくとも超えていたのは間違いありません。

しかし無理をしてリスクの高いファンドに投資をする意味はあるのでしょうか。万が一デフォルトしてしまった場合を考えれば、投資をしないことがリスク回避の1つになります。しかしどうせ投資をするなら少しでも「お金に働いてもらいたい」ものです。

利回りの高いファンドに投資を行っていく?

利回りを上げる方法は2つあります。1つは「利回りの高いファンド」へ投資をすること。もう1つは「投資の待機期間を減らす」ことです。しかしこれら2つの問題は実は内容が被っています。なぜなら投資に「待機期間」があるのは、「リスクの高いファンドしか募集していない」からです。

リスクが高いファンドということは「利回りが高いファンド」ということになり、結局のところ利回りを上げるにはリスクの高いファンドへ投資をするしか方法がありません。しかしどうみても「リスクが高すぎる」ファンドもあります。

リスクが高すぎるソーシャルレンディングのファンドとは?

例えばマネオの「maneoの虎ローンファンド」がまさにそれでしょう。このファンド、マネオ自体が「ハイリスク」と伝えており、投資上限を50万円までに制限しています。中小企業への事業投資が主ですが、「担保なし」「保証なし」と回収できなくなるリスクがあります。「ハイリスク」と「50万円制限」という記載はマネオが投資家の事を考えているからであり、この点は評価できます。

もちろんマネオが紹介するという事は、ある程度勝算があるからでしょうが、マネオは昔結構やらかしています。マネオでは以前「個人向けのローンファンド」を提供していた時代があり、デフォルト、つまり貸し倒れが結構発生していました。現在では企業向けのみとなったため、そういったことは無くなりましたが、企業向けでもリスクというものは付きものです。

他にもカメルーン・ペルーなど海外向けの事業者支援ファンドとして有名な「クラウドクレジット」では、一部のファンドでの延滞が発生しているようです。確かに利回りを見てみるとほとんどが10%を超えているため、リスクは高いと言えますが、それに見合うリターンがあるということは、それだけのリスクも考慮しなければならないという事です。

いろんなソーシャルレンディング提供サイトを見ていると、以前見かけたのは不動産の抵当権を担保しているファンドで、業者ヒアリング評価の限度額ギリギリまで担保しているファンドでした。その物件は東京ではなく地方の為、万が一何か起これば全額回収できなくなる可能性は高いでしょう。しかも利回りはそこまで高くないときたもので、そういう案件には注意すべきです。といっても、何も担保していないよりはよっぽどマシですが。

狙っていくべき投資先ファンドとは?

かなりリスクが低いものとしては、「SBIの不動産担保」や「LCレンディングの上場会社保証」でしょう。もう少し利回りを上げたい場合は、東京の不動産を担保している順位1位の案件や、売電金額が決まっている太陽光発電投資でしょう。

太陽光発電投資も土地を担保にしている場合がありますが、怪しいものはあります。発電予定地の土地を担保にしても、果たしてどの程度の価値があるのでしょうか。メガソーラーなんてものは周りに反射等で迷惑をかけないように、田舎に設置する場合がほとんどです。都会に設置しようものなら下記のようにトラブルになるからです。

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しかし田舎の土地では価格には期待できませんし、処分しようにも購入に手をあげる方もほとんど期待できないでしょう。ある程度の立地があれば別ですが、きちんとした評価額が掲載されているものが無難です。

担保の順位が第6位とか返ってくるのか?

土地や建物を担保し、第1順位・第2順位としているのはいいですが第6順位なんてものを見かけました。利回りはかなり魅力的ですが、6位から毀損していく可能性があるのでリスクはかなり高いと言えます。しかしそこまでリスクが高いと誰も投資をしません、ですので他の順位と混ぜてファンドを構成しています、このやり方もなんだかなとは思いますが。

少しでも利回りを上げる場合は、「危なそうだけど、まぁいいか」というファンドに投資をするのではなく、それよりもリスクが少し下のファンドでの運用に留めておくのが無難でしょう。そして比較的早いサイクルで次の投資先を選定し、お金を遊ばせないようにし待機期間を減らす、これで利回りを上げることが可能です。

いろんなところへ登録しておくと、メルマガやお知らせメールがたくさん届きます。いつどこでどのファンドがいくら償還されるのか、それをきちんと把握することで迅速な次の投資へと繋がるのです。