訪問販売や押し売りで、断りきれずに契約をするという場合が存在します。その場の空気が断れない空気だったり、半ば強制的に脅されたなどの場合はクーリングオフが有効ですが7日しかありません。この7日を過ぎると一切契約解除は出来ないのでしょうか。
クーリングオフとは?
売買等の契約を解除する方法として「クーリングオフ」があります。どういったものなのでしょうか、国民生活センターではこう書かれています。
「クーリング・オフ」とは、契約した後、頭を冷やして(Cooling Off)冷静に考え直す時間を消費者に与え、一定期間内であれば無条件で契約を解除することができる特別な制度のことをいいます。
一度契約が成立するとその契約に拘束され、お互いに契約を守るのが契約の原則ですが、この原則に例外を設けたのが「クーリング・オフ」制度です。
クーリング・オフできる取引
・訪問販売
・電話勧誘販売
・連鎖販売取引
・特定継続的役務提供
・業務提供誘引販売取引
・訪問購入
出典:クーリング・オフって何? 独立行政法人 国民生活センター
落ち着いて後から良く考えてみると、必要ない・契約したくないものだった場合に解約することができることです。しかし何でもかんでも契約を解除できるわけではなく、主な内容としては上記の6種類に当てはまるものが対象です。
太陽光発電の訪問営業や、電話での営業攻勢、エステや語学教室や内職、家庭教師や結婚紹介サービスに至るまで様々なものでトラブルが発生しています。
元々はお年寄りや障害者を守るための制度ですが、強引な営業や断りにくい勧誘などは大学生も被害に合うほど行われています。では7日と決められていますが、8日以降は解除できないのでしょうか。
契約(購入)から8日以上経過した場合はどうなるのか?
契約書や申込書をよく読むことが大事です、その中でクーリングオフについての記載が必要ですので記載が無ければ口頭での説明が必要になります。もし説明を怠った場合は、8日以上経過してもクーリングオフすることは可能です。
説明を受けていないにもかかわらず、業者に解約を申し出ても受け入れてもらえない場合は消費者センターに相談しましょう。
ネットショッピングで契約解除は出来るのか?
昔は無かったネットショッピングですが、アマゾンに楽天市場にヤフーショッピングに自社サイトにオークションとネットで様々な商品を購入できる時代です。ネットショッピングで、クーリングオフは出来るのでしょうか。
ネットショッピングではクーリングオフの制度は適用されません。ただし返品についての記載が一切無い場合は送料を購入者が負担することで返品が可能です。しかし実際に楽天市場などを見てみると、全ての店舗で返品についての記載が義務化されていますので返品は受け付けてくれません。
ではどうして返品を受け付けているところがあるのでしょうか。実は法律上では返品を受ける義務はありません。商品に破損や不良の欠陥でない限りは、店舗側は返品を受け付ける必要が無いのです。
しかしそれではあまりにも不憫ですので、店舗側のご好意で返品を受け付けることがあるのです。通常は返品は受け付けてもらえない、受け付けてもらえればラッキー程度と頭に入れておきましょう。
ネットショッピングではなく実際に足を運んでの店舗も、クーリングオフは出来ません。そのお店が独自に返品や交換を受け付けていない限り、通常は出来ないのです。安易な購入や契約は控えて、本当に必要かどうか今一度考えることが大事です。