定期預金の金利差が「30倍」もあるのは、本当にお得なのか?

銀行の金利は低下をし続けていて、数年間預けてもほとんど利子が付きません。確かにメガバンク・地方銀行問わず低い金利水準ですが、ネットバンクや地方銀行で頑張っている銀行があります。金利差が20倍も30倍も異なる場合、思い切ってメインバンク・サブバンクを変更するという手がありますが、本当にお得になるのでしょうか。


メガバンクの定期預金はどれくらい?

一度預けると解約できないのが普通預金とは異なる「定期預金」です。解約できない代わりに金利が高いのが特徴ですが、メインバンクでも低金利となっているのが現状です。元々メガバンクは個人のお客様よりは、特に法人の企業向け融資に力を入れています。

【三菱東京UFJ銀行】
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出典:定期預金 三菱東京UFJ銀行

スーパー定期の300万円未満と300万円以上の金利です。何と1ヶ月から10年まで全てにおいて「0.010%」となっています。

【三井住友銀行】
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出典:定期預金 三井住友銀行

こちらも全て「0.010%」となっています。しかも大口定期の1,000万円以上の定期でもそれは変わりません。

【みずほ銀行】
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出典:定期預金 みずほ銀行

こちらも300万円以上・1,000万円以上共に「0.010%」となっています。インターネットバンクでもそれは変わらずで、通常手間がかからずに優遇してくれるネットバンクでも変わりません。

メガバンクはどこも同じような金利で、今後も足並みが揃った状態は大きくは変わらないでしょう。そうなると企業努力で頑張っているネット銀行や地方銀行こそ、注目されるべきです。それは金利という形でお客様に還元されるからです。

ネットバンクで金利が高い銀行は?

日本国内でネット銀行として活動しているのは主に6銀行です。「ジャパンネット銀行」「ソニー銀行」「楽天銀行」「住信SBIネット銀行」「じぶん銀行」「大和ネクスト銀行」です。

【ジャパンネット銀行】
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出典:定期預金 ジャパンネット銀行

確かにメガバンクの「0.010%」よりは10年で「0.030」と3倍の金利が設定されています。店舗を構えていないので人件費・運営コストがかからない分金利に上乗せされるところですが、まだまだ低い印象です。

【ソニー銀行】
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出典:定期預金 ソニー銀行

そんなばかな・・・なぜネット銀行なのに「0.010%」なんだ、と思ったら6ヶ月と1年の所をよーく見てください。「0.050%」と、メガバンクの5倍の金利が付いています。もちろん金利は常時変更されますし、キャンペーンの時もありますが5倍はジャパンネットの上を行きます。

【楽天銀行】
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出典:定期預金 楽天銀行

定期預金で「7日間」「14日間」という期間が存在します。またどの預金預け入れ金額にもかかわらず、10年間では「0.09%」という高金利です。これはメガバンクの9倍です。さすがネット銀行というだけあります。

【住信SBIネット銀行】
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出典:定期預金 住信SBIネット銀行

ここにきてメガバンクの2倍の「0.020%」となりました。法人ではメガバンクと同じ「0.010%」という水準です。

【じぶん銀行】
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出典:定期預金 じぶん銀行

じぶん銀行はKDDIと三菱東京UFJ銀行の共同出資ネット専用銀行です。1ヶ月の金利が「0.030%」と高いのが特徴で、3ヶ月が「0.040%」と3ヶ月だけなら楽天銀行の上を行きます。

【大和ネクスト銀行】
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出典:定期預金 大和ネクスト銀行

ここにきてネット銀行で1番の金利が出ました「0.10%」です。最も高かった楽天銀行「0.09%」を少し上回ります。

ネット銀行もメガバンクもそうですが、キャンペーン等で一時的に1番高い金利を設定した銀行は変わります。現在のネット専用銀行で最も金利が高いのが「大和ネクスト銀行」ですが、差はほとんど無くタイミングやキャンペーンで前後する可能性は考えられます。

地方銀行で金利が高い銀行は?

【新生銀行】
面白いキャンペーンが多い銀行で、CMも見かけます。基本の定期預金は大したことがありませんが、キャンペーン期間中はかなり力が入っています。

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出典:新生銀行

2週間の定期で「0.05%」や初めての方限定ですが3ヶ月で「0.50%」というメガバンクの「50倍」に設定がされているものもあります。しかし新規だけとなると普通の方は中々利用しにくいでしょう。

【関西アーバン銀行】
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出典:関西アーバン銀行

関西アーバン銀行で、いちょう並木支店とありますがこれはインターネット専用支店の事です。その場合1・3年・5年で「0.15%」というメガバンクの15倍の設定がされています。

【オリックス銀行】

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出典:オリックス銀行

オリックスは5年で「0.17%」とメガバンクの17倍の金利です。インターネット専用となりますが、それでもネット専用銀行より勝っています。

【池田泉州銀行】
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出典:池田泉州銀行

名前を見て分かる通り、まさに地方銀行ですが期間限定で300万円以上で「0.30%」というメガバンクの30倍の金利が設定されています。

本当に変更する利点はあるのか?

高い金利が設定されている場合は、新規申込者限定であったり信用組合の組合員限定や60歳以上の年金運用プランなど、用途や条件が限定されているものも数多く存在します。しかし合致した場合は、預けておくとお得に資産を運用することが出来ます。

特によくキャンペーンを行っているような金融機関は、限定○人とか、限定○円というようなもので投資してくれる方を募集しています。合致すればメインバンクの変更も考え、あまり合致しない場合は資産運用のサブバンクとして検討してみても良いのではないでしょうか。