求人票でブラック企業かどうか判断するコツと目安を調べてみよう

景気の良し悪しに関わらず求人は存在します。最近何かと話題のブラック企業ですが、入ってから後悔しないために、事前の求人票で判断は出来ないのでしょうか。よくよく見かけると、ある法則が浮かび上がってくるのが分かります。


ブラック企業とは?

最近何かと話題のこの言葉、ブラック企業・ブラック会社と呼ばれていますが、詳しくはどういったものでしょうか。

参照:ブラック企業

ブラック企業では見かえりとしての長期雇用保障や手厚い企業福祉がないにもかかわらず指揮命令の強さが残っており、それによって若者の使いつぶすような働かせ方が可能となっている。つまり、「強大な鞭とそれに見合った大きな飴」だった日本の労働から「飴」だけがなくなってしまった状態がブラック企業ということである。

簡単にいうと、社員を使い捨ての駒にし雇用契約書などあってないものとして酷使させる企業ということ。サービス残業、セクハラ、パワハラ、モラハラなどハラスメントも多くそれを美化する企業も未だに存在します。社畜という単語も聞かれたことはあるでしょう。

例えば「若いうちは苦労をしなければいけない」とよく言われるが、確かに社会経験の浅いものにとって学ぶことが多く、成長するためには苦労を多くしなければいけない。ただしここで言う苦労とは、過労死や自殺まで追い込まれるものとは絶対に違う

どこかの大手会社のトップが「社員は会社の為に24時間死ぬまで働け」と言う発言が問題になったこともある。それが本心か、半分冗談かはさておき、そのようなモラルも秩序も無いような会社はいかがなものだろうか。

最近ではアルバイトにも重労働を課し、辞めさせないよう迫る話も良く聞かれます。社員でも契約社員でもアルバイトや派遣でも、ある程度の給与をもらっていれば耐えられるかもしれません。きつい仕事は給与が高い、最近ではそう思えない仕事も増えていて社会問題になっています。

ブラック企業かどうか求人票で判断しよう

その会社がブラック企業、いわゆる通常の会社から離れた企業かどうかを判断する目安として求人票でいくつか判断するための項目があります。もちろん最終的には入社してみないと分からない部分はあるが、入る前にある程度フィルターをかけて判断の基準にしてみるのも重要です。

求人票のキャッチコピーを見る

ハローワークでは記載する場所が無いのであまり見かけないが、求人情報誌やネットではよく太字で見かける項目です。

通常アピールするのは「仕事の内容」が当然であるが、中には「安心して働ける環境が整っています」「○○○でうちの会社が取り上げられました!」など仕事内容を書いていないところは、内容でアピールできないからこのような記載になっているところが多い。

「誰でも出来る簡単な仕事です」「スタート事業50人募集!」などは社員を大切にしてくれない、社員の出入りが多い企業に多いです。入社はしやすいかもしれませんが、扱いが雑な企業に良く見られます。

「入社お祝い金○○円!」「楽しく稼ぐ」も危険です。お金を払ってでも採用をしなければいけない理由があります。人が全く足りないわけです、仕事は遊びではなく対価をもらうものなので楽しいとか、笑顔とか仕事以外の内容でアピールするしか方法が無い会社も何かおかしいでしょう。

「家族と休日を楽しく過ごせる仕事です」というような記載を見たときは驚きましたね。「社会貢献にもなります」というように仕事から逸れているキャッチコピーも要注意です。

求人票の就業場所を見る

まずはその会社に入ってからの働く為の場所を確認しよう。全国的に規模の大きい会社なら「転勤の可能性有り」と記載がある。極端な例を出すと、東京に配属され大阪に転勤になり、九州に転勤になり中国に転勤に・・・等ということ。その地域が好きで働く場合は「転勤の可能性なし」の求人にしよう。

求人票の仕事内容を見る

仕事内容は就業者にとって1番大事な項目です。これを企業が疎かに内容を記載しているところは要注意です。

「営業の補助をすることが主な業務です」「簡単な資料作成業務です」酷いときにはこれらの文言だけの会社も存在します。営業の補助ということは、営業もさせられる事がある?事務と書いているのに、経理やお客対応も?など。出来る限り細かく記載されているところが良いでしょう。そうでないと採用担当ですら、募集人員の仕事の中身を把握して無い可能性もあります。

他にも顔文字を使っている会社も要注意です。「営業の人も事務員さんも楽しく働いてるよ(^-^)v」採用現場でこのような記載は通常ありえません。若いスタッフが多く、高校生のアルバイト採用なら適当でもいいかもしれませんが・・・自分がいつ辞めても困らない環境なら、社会経験の為にアリかもしれません。

残業と休日

時間外手当が含まれている求人かどうか、調べてみましょう。

給与:20万円
残業手当:含む
1ヶ月残業時間:40時間
就業時間:9:00~18:00

例えば給与20万の中に「残業手当40時間を含む」と書かれていて、就業時間が朝の9時から午後6時までだった場合を考えて見ましょう。

大体1日あたり2時間近い残業が付加されます、つまり朝の9時から午後8時までが通常の勤務時間になります。ブラック企業では更に残業をしいられ、サービス残業させられるケースもあります。ハローワークの場合は、1ヶ月の平均残業時間が記載されているので参考にしましょう。

逆に40時間と書かれている場合は信憑性が有り、「少ない」とか「あまりありません」と濁している会社ほど要注意です。残業時間を把握していない(把握していないのはサービス残業の可能性があり問題)か、言えない事情があるのでしょう。

休日の取り扱いですが、一般的な会社は土日祝日は休みです。もちろんサービス業などでは水曜日と土曜日など分かれる場合があります。大手の土日祝休みで120日前後は休みがあります。

ですが、東京や大阪、福岡、名古屋など都市部では土日休みは多いですが地方では土曜日は隔週なども珍しくなく、年間休日100日~110日が多いでしょう。

ですがたまに、70日やそれ以下の職場もあります。その場合は社員より会社優先の事業組織だと考えられるので止めておいたほうが無難です。

あとは、雇用保険・労災・健康保険・厚生年金に入っていることを確認しましょう。社員にきちんと働いてもらおう、将来を見据えた考えなら必ず加入しているはずです。例外として、立ち上げたばかりのベンチャー企業では無いでしょう、その場合は会社の未来を社長に聞いて判断しましょう。

求人票は特に問題ないようだけど、実際はどうなんだろうか。面接は一方的にされる方だと思ってませんか?入団の意思決定はこちらにあるので、会社もしくは面接官を、逆に面接してみよう。

ブラック企業かどうか面接で判断しよう

1:離職率を聞いてみる

きっちりと答えられないようなら、そのような統計も取っていない、もしくは取る気も無い企業でしょう。つまり関心が無いということ、取っている人が少ないことを意味します。一般的な離職率は年間15%前後だといわれています。

2:有給休暇取得率を聞いてみる

全国平均は50%を割り込んでいます。会社によってはほとんど使えない環境の会社もあります。有給休暇を取ると、他の従業員に迷惑がかかるという風習の会社も多いです。正確に何%と言えればいいですし、もし低ければ上司がそのような空気を出している会社の可能性が高いです。上司や上のものが積極的に有給休暇を取らないと、有給休暇取得率は上がってきませんからね。面接官に年間何日有給取りましたか?と尋ねてみて答えられなければアウトでしょう。

ネットで企業の情報を調べてみる

ネットで会社名を検索しよう
何か悪いうわさや元社員が書いている場合もあります。お店では従業員の評判や会社の対応も書いてあるでしょう。ただし私怨でむちゃくちゃに書いている場合もあるので、あくまで参考程度に。実際に店舗を構えているなら、足を運んでみましょう。従業員がどんな感じで働いているか観察することによって何か分かるはずです。

ブラック企業だと思われたら相談を

入ってからもこれは酷い企業だと思ったら、今は相談窓口があります。きちんとした職場かも、整理整頓が行なわれているか、トイレは綺麗か、従業員の言葉遣いはどうか、採用時や面接時に横暴な適当な対応を取っていないか。判断する基準はたくさんあります、どうか焦らずに会社を第三者目線で見てみてください。