社歌を歌う、社訓を読ませる会社はブラック企業か?

会社の方向性やお客に対しての意識を、社員が意識し確認することは大事です。しかしやりすぎた意識付けは洗脳ともなり、社員へのストレスや強要にも繋がる場合があります。中には社歌がある会社や、朝礼で社訓を読ませる所もありますがあまり良い評判を聞きません。何が問題なのでしょうか。


社歌とは何か?

社歌(しゃか)とは、一般的に企業内で従業員が歌うことで「意欲の向上」や「生産性の向上」といった仕事に対しての姿勢が変わるポジティブなものとして作成されることが多いものです。

大企業に限らず中小企業・零細企業でも導入している企業もあり1950年~1970年など、高度経済成長時代に多く作られました。しかしほとんどの企業は外部に公開はしていなくて、社内だけで使われることがほとんどです。

社訓とは何か?

社訓(しゃくん)とは、会社で働く心構えや方針というもので、サービス業なら例えば「お客様は神様です」「利益第一主義」といったものです。朝礼で呼んだり社内の壁に貼ってあったり、公式ホームページやパンフレットに載せている場合も多く、対外的に見られることを想定して作られている事も多くあります。

社訓といった重いものではなく、「弊社が大事にしている事」など、会社概要やサービス内容で似たように表現されていることもあります。保険なら「お客様に寄り添ったアドバイス」など、箇条書きで並べられています。

無理やり歌わせたり読ませることはブラックか?

もちろん仕事と割り切ってしまうことも大事ですが、「歌っている暇があれば仕事をするべき」という意見もあります。社蓄にする為の洗脳に近かったり、パワハラや強要まがいで「サービス残業こそ正義」、と言った間違った意識を無理やり植え付けれる可能性もあり、そのような場合はブラック企業の可能性が高いといわざるを得ません。

しかし就業時間内に歌わせたり読ませたりすることは何の問題もありません。それを歌ったり読ませることで、社員にとってプラスに働きやる気が出たり頑張ろうと思えれば本来の役割を果たしているといえます。しかし嫌々歌わせられていると感じたり、淡々と毎日読ませられていると思えばモチベーションが下がり、一体感は失われてしまいます。その場合の社歌や社訓は存在する意味はあるのでしょうか、そのせいで社員のモチベーションが下がると結局は1番大事なお客様に迷惑をかけてしまいます。会社は社員が働きやすい環境を整える必要があるのです。

取引先が社歌ラップを歌っていたら?

取引先がラップやメタル・ラップを歌っていたらそんな会社と取引したいと思うでしょうか。中2病のような歌詞で歌っていたら、精神を疑われるかもしれません。もちろん圧倒的な魅力や実力・製品に力があれば別ですが、どちらにせよあまり良い印象には思えないでしょう。

現在は必要ないという意見が多い

昔は「日本ブレイク工業」の社歌が脚光を浴びましたが、現在では否定的な意見が多数を占めています。高度経済成長時代にはもてはやされ、ブームになり今は廃れています。

会社も運動会・社員旅行なども昔はありましたが、最近では経費削減や強制参加でのパワハラやモラハラ、法の壁など様々な問題があります。これらはまた脚光を浴びる日もくるのかもしれません。チーム一丸となって、会社一丸となって成し遂げるにはどうすればよいのか、団結力を高める方法は時代によって変化していくことでしょう。