国は景気は回復に向かっているって言うけど、貧困率が高いってのはどういう事?

20160109-1

日経平均株価は2015年1月6日には「16,883円」で、2016年の1月5日には「18,374円」という株価になりました。ここ1年で10%程上がってきていて、ボーナスも給与も増えて景気も上がって・・・とは聞くものの、貧困率は高いと言われています。

そもそも貧困とは何だろうか

ではニュースでよく話題になる「貧困」というのはどういう状態を指すのでしょうか。

wikipediaで調べてみるとこう書かれています。

貧困(ひんこん、英: poverty)は、主に経済的な理由によって生活が苦しくなり、必要最低限の暮らしもおぼつかない様子をいう。

出典:貧困

ここで注目する言葉は「必要最低限の暮らし」という言葉です。では「必要最低限の暮らし」とは何を指すのでしょうか。

具体的にいくら以下の収入の場合に、最低限の暮らしが出来ていないというのが認定されるかなどの規定は無いようです。最低限度の暮らしが出来ない場合は、生活保護が受けれるのが日本の特徴ですが、年々過去最高の受給者数を記録しています。

景気は回復基調なのに、最低限度の生活が出来ない人が増えていて止まらない、過去最高を記録している、おかしな話です。

日本の貧困率はどれくらいか

貧困率」というものが国内で徐々にパーセンテージが高まっています。これはどのくらいの人が貧困かを判断する指数になるものです。

2013年の国民生活基礎調査では、日本の2012年の等価可処分所得の中央値(名目値244万円、1985年基準実質値221万円)の半分(名目値122万円、1985年基準実質値111万円)未満が、相対的貧困率の対象となる。各名目値で単身者では手取り所得が約122万円、2人世帯では約173万円、3人世帯では約211万円、4人世帯では約244万円に相当する。

出典:貧困線

基準値としては、単身者の手取り所得が年間122万円を切ると「貧困」に値するというのです。1ヶ月の手取り約10万円を切ると貧困ですか、地方だと総支給で14-15万の求人は山ほどありますが持ち家率が高いため、都会で総支給20万で家賃を引くのとあまり変わらないのが現状です。

「相対的貧困率」は16.1%。これはOECDに加盟する34か国のなかで第4位。さらに、大人が一人(つまり母子・父子世帯)に限ってみれば貧困率は54.6%で、これは世界第1位の低水準となる。

出典:実は先進国トップの貧困率だった日本。貧困の波は年収500万円サラリーマンにも押し寄せている

16.1%ということは、単純計算で6世帯に1世帯が貧困という事になる。母子家庭や父子家庭では世界でワースト1位とのこと。

沖縄県が酷い貧困率

2012年の沖縄の子どもの貧困率が37・5%に上り全国最悪になっている状況が、山形大学の戸室健作准教授(社会政策論)の調査で4日までに分かった。18歳未満の子どもを育てている県内世帯の3分の1以上が、貧困に陥っていることが浮き彫りになった。全国平均は13・8%で沖縄は全国平均の約2・7倍。2位の大阪府(21・8%)を10ポイント以上上回り突出して高い。

琉球新報によると3世帯に1世帯が貧困という、全国でダントツの高さだ。大阪府の貧困率も21.8%と5世帯に1世帯が貧困という状況だが、全国平均がどんどん高まっているのが「景気がよくなっていない」証拠でもあるのではないだろうか。

ワーキングプアの問題や、県内での仕事の受け入れ状況がよくないのだろう。沖縄県出身者が都会に出るのも分かる気がする。

沖縄では経済よりも基地問題

沖縄の報道機関の「沖縄タイムス+プラス」で年間のアクセスランキングを見ると、仕事や貧困に関することが全く上がってこない。

1位:「中国には言わず、米には主張する」 石垣市長が翁長知事批判(6月17日)
2位:なんじゃこれ? アカマタ共食い 貴重映像を撮影(9月22日)
3位:八重山で4メートルの巨大サメ 重すぎて計量エラー(7月31日)
4位:「普天間飛行場、元は田んぼ」 百田氏発言を検証する(6月27日)
5位:ガソリン90円台突入 沖縄本島中部で価格競争(11月13日)
6位:百田尚樹氏に一問一答「沖縄2紙は嫌い」「つぶれてほしい」(6月27日)
7位:安倍首相への怒号「明らかに動員」 自民木原氏が発言(6月30日)
8位:平良とみさん死去 「ちゅらさん」のおばぁ役(12月6日)
9位:「夫が働いた時間を証明したい」 ブラック労働 妻が撮影したメール459通(9月26日)
10位:「辺野古反対とは言えない」 民主・岡田代表が翁長知事と初会談(10月22日)

出典:沖縄タイムス+プラス2015年PVトップ10

沖縄の話題と言えば「基地」に関する話題ばかりで、他の話題がほとんど入ってこない。

移設を容認する國場会長は県経済の好調さを強調する一方で、基地問題を課題に挙げた。

出典:國場会長「基地問題では柔軟に」 翁長知事「政府こそ柔軟性ない」 新年会で“応酬”

沖縄県商工会議所連合会の会長が県の経済の好調を強調するのは構わないが、貧困率が高いということは仕事や職場環境・働き方に問題があるという事でどう考えているのだろうか。私自身は基地問題に賛成・反対とどちらの立場でもないが、基地問題ばかり取りだたされている沖縄は、貧困解決は長い道のりになりそうだ。

貧困のラインは月10万円

さきほど貧困線の基準値として、1ヶ月の手取り約10万円を切ると貧困という話を出したが、あながち間違いではない。

日本を貧困が蝕んでいる。月に10.2万円未満で生活する人は日本に2000万人超と、後期高齢者よりも多い。

出典:2000万人の貧困

働き口が非正規の割合が極端に増えて、ワーキングプアの問題も深刻化している。ワーキングプアとは、年収200万円未満を言うそうだ。

これを見ると、25-34歳の働き盛りの男性のワーキングプア率が、ここ10年で一気に加速している事が分かる。色が真っ黒だ・・・これは割合が増えたことを示している。

そして最高値は沖縄県で、41.7%の若者がワーキングプアに陥っているというのだ。この数字は三重県の8.3%と比べると異常だ。

若者だけではなく、高齢者も貧困に

若い人ほど社会経験が少ないと給料は安い、それは仕方が無い(もちろん仕方が無いでは済まされなくなってきたが)

年金で支えられているはずの高齢者までもが、貧困が酷くなって来ているという。

高齢者たちの貧困化が止まらない。たとえば、受給者が近年増え続けている生活保護において、最も受給率が高いのは「高齢者世帯」だ。今年8月の厚労省の発表を見ると、高齢者世帯が全体の49.3%を占めているという。日本人の“老後”は、想像以上に厳しいものとなっている。

出典:老後に夢も希望もない!現役世代に忍び寄る「下流中年」の足音(上)

これによると、高齢者の2世帯に1世帯は貧困世帯だという。生活保護を受けているという事は、現在の若い人よりも高い年金をもらっているはずの高齢者がとても生活していけないというのだ。

負のスパイラルはいつ止まるのか

なぜ高齢者が食べていけなくて生活保護になるのか。それは子世代のサポートが少なくなり、子世代も給与が少なく生活が苦しい、そして未婚者が増え社会的な支えとして人が少なくなって来ているからだろう。どこかで止めなければいけないが、現在は全く止まる気配が無い。

生活保護が過去最多を記録し、貧困率がどんどん高まっている、一部の公務員や恵まれた大手大企業の会社員以外はまさにいつ貧困に直面してもおかしくないのである。

かつては他の国がうらやむ恵まれた環境と、平和と社会保障がしっかりしている先進国と言われた面影がなくなりつつあります。昔頑張って種を蒔いた貯金で、中国やアジアなど世界各国から観光客が来てお金を落としてくれていますが、これが無くなったとき日本はどうなるのでしょうか。