会社の上司や社長は男性と女性、どちらがいい?

日本は昔から男社会とされ、管理職や社長も男性が多数を占めていました。しかし時代は変わり、現在では徐々に女性の割合が増え男性も女性も責任者として活躍しています。女性が起業し社長となる会社が増えている、というニュースが話題になり政府でも積極的に女性を管理職に、という動きがありますが実際はどのようになるのが良いのでしょうか。


2020年までに女性の管理職を30%にする?

内閣府によると、社会分野において2020年までに「指導的地位」で女性が占める割合を30%以上にするという目標が出されています。指導的というのは、民間の会社で言う課長職に当たるので、一般的な管理職と言えるでしょう。

日本の民間企業で30%を超えているものは、薬剤師で67%となっています。他にも獣医師や歯科医師などで20%近くの割合ですが、通常の民間企業では10%を下回っています。

参考:内閣府男女共同参画局 「2020年30%」の目標の実現に向けて

女性の社長が増えている

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出典:「女性社長」5年間で1.6倍増、調査開始以来、最多の33万人

日本全国には280万社という多くの会社が存在します。その中でどれくらい女性の社長がいるのでしょうか。

実は33万人以上でその割合は年々増加しています。11.87%と日本の9分の1は女性が社長なのです。東京・大阪・神奈川・愛知の順に多く、最下位は福井県という統計が出ています。

どんな会社が多いのか、それは初期投資が比較的少なくて済むというサービス業です。サービス業と一言で言っても、現在では飲食店や宿泊業、塾などの教育関連の他にインターネットを使ったサービスを提供する仕事も入ってくるそうです。

もちろん大多数が中小零細企業ですので、1人で会社を経営していたり、赤字続きや副業でというものもあるでしょう。どれぐらい売上を確保しているか、どれぐらい経営が続いているかも知りたいところではあります。

女性の管理職が増えているが、意欲は?

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出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング

女性の管理職の育成や登用に関する調査によると、管理職になりたい女性の割合はかなり少ないです。現状に満足して役職を上げたくないと思っている方が7割を超えています。

これは家庭との両立が難しく、責任やストレスが増えるのを避けるためこのような傾向にあるようです。特に忙しくなると子供や家庭を優先することが出来ず、家庭をないがしろにしてでも会社に貢献しなければならない時もあります。

現在の管理職に女性がいなかったり、女性の管理職の為のサポートが不十分な状況が多く、やっていけないという考えも多くあります。

女性上司はあり?なし?

もちろん人によって異なりますが、女性ならではの問題も焦点になっているようです。

「女上司は自分の思い通りにならないことがあるとしつこいぞ。妥協を知らないし支配欲強過ぎるからろくなことしない」

「職場にしか居場所がないもんだから、部下たちのプライベート時間を潰したいようで無駄な休日出勤させたり、残業させたりしてくるからすげー腹立つ」

「IT部署なんだけどIT素人の女が上司になった。なんかチェックすべきところがズレているんだよな~」

出典:「女性上司」急増で職場崩壊? 「ネチネチしてて嫌」「仕事が円滑に回らない」

こういった嫌な意見もあれば、良い意見も多くあります。

女性のおしゃべりでコミュニケーション上手なところ、世話好きなところが管理職には向いているのだと考えられる。男性が情報を出し惜しみする傾向があるのに対して、女性のほうが情報の開示に対してオープンな傾向がある。上司に対する高評価の結果として上司への満足度が高くなり「今の直属の上司に、全体的に満足している」という評価が高まる。さらにモチベーションが高まり「今の仕事に喜びを感じる」「今の仕事が好きである」という評価が高まる

出典:女性上司は男性上司よりも部下のモチベーションを高める

女性のほうがコミュニケーション力がうまく、世話好きなので部下のモチベーションが上がりやすいというのです。女性を管理職にすれば、チームが円滑になるので男性よりも会社にとって良いというのだ。

上司の素質は性別ではない

何が何でも管理職を女性にしなければいけない、というと人選に困ることがあります。もちろんたくさんの女性がいる職場ではいいのですが、そうでない場合は消去法で無理やり選ばざるを得ません。実力が無いものが上司になった場合、チームはまとまらず崩壊し会社にとって良いことはないでしょう。

1番大事なことは男性が、女性が、というのではなくきちんとプロジェクトを遂行する能力がある方、人をまとめて多角的に物事を見ることが出来、的確に判断することが出来る方、性別を抜きにして仕事が出来る方を上司に抜擢するべきでしょう。