毎月分配型投信で海外リート、どこが安定しているのか

投資信託にも様々な種類があり、国内の株式から債券やらリートなど投資対象によって運用方法も変わってきます。その投資した地域の景気によって、運営投信の成績も変わってきます。中国に依存している投信なら、中国経済が傾くと基準価額が下がるといった具合です。国内ではなく海外のリートで安定しているところはどこなのでしょうか。


投資対象の種類

様々な株のセットになっているのが投資信託で、その投信の中身も様々です。国内株式のみで構成されているもの、例えばユニクロ・NTT・電力会社などたくさんの株式が入っています。海外の株式で構成されている場合は、マイクロソフトやアップルといった海外株式で構成されています。

先進国だけに特化したものや、新興国に特化したリスクの高い商品も多くどれだけリスクを取って、リターンを得るかというのが悩ましいところではあります。そこで海外リートに目が行きます。

なぜ国内ではなく海外のリートに投資するのか

日本国内では少子高齢化で地方の不動産事情は悲惨なものになっています。都市部ではオリンピックなどの影響もあり、今後は需要が予想されますが日本国内の景気に左右されます。投資信託の本来の意味は、いかに分散してリスクを減らすかというものですので、国内だけの投資をするのはリスクが高いといわざるを得ません。そこで海外の比較的リターンの高い不動産、海外リートが人気となるわけです。

しかし海外リートには主に2種類の投資対象があります。1つはUSリートといって、アメリカの不動産です。もう1つはグローバルリートといって世界各地の不動産への投資です。どちらが良いかは一概に言えませんので、成績を見てみる事にしましょう。

USリートで利回りが良いもの

ファンド名 1年 3年 5年 10年
新光US-REITオープン -1.99 8.97 13.79 4.36
ゴールドマン・サックス 米国REITファンドBコース -4.09 6.47 11.99 1.44
フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) 0.55 11.35 16.21 5.37
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし) -1.49 11.22 14.63 5.08

出典:モーニングスター

特に人気のあるファンドを並べてみました。リターン年率は計測する日によって異なるので参考程度にお願いします。

まずどのファンドにも共通することですが、USリートの方が利回りはよくグローバルリートの方が利回りは落ちるということです。投資対象が増えれば増えるほど経費もかかります。

厳密には為替ヘッジやコースで投資方針は異なりますが、短期間での利回りは当てになりません。10年で見てみるとゴールドマンサックスが圧倒的に低いことが分かります。フィデリティが5.37%と高いのです。

このゴールドマンサックスは2009年の3月9日に2,659円まで基準価額が低下しています。最高は2007年の2月8日の17,069円です。10,000円から始まって下は4分の1まで低下しています。では上は4倍になっているかというと1.7倍にとどまっています。

ではフィデリティーはどうでしょうか。同じく2009年の3月9日に3,523円まで下がっています。最高は同じく2007年2月8日の20,761円です。下は3分の1まで下がっていて、上は2倍になっています。そう考えるとコストパフォーマンスが良いのはどちらの投信かということが分かります。

10年で年率1.44%という数字、毎月分配型にしては低すぎます。それに比べて純資産はどんどん増えていっているので不思議なものです。

グローバルリートで利回りが良いもの

ファンド名 1年 3年 5年 10年
ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型) -3.79 9.09 13.28 2.19
ワールド・リート・オープン(毎月決算型) -5.48 6.88 11.05 3.16
ダイワ・グローバルREIT・オープン(毎月分配型) 3.57 10.02 13.76 3.86
三井住友・グローバル・リート・オープン -5.94 4.58 10.54 1.55
日興・AMPグローバルREITファンド毎月分配型A(ヘッジなし) -4.59 8.59 13.93 4.31

出典:モーニングスター

こちらも投資家に人気のものをピックアップしました。これを見ると三井住友・グローバル・リート・オープンが10年で年率1.55という低い数字が出ています。1番高いのは4.31%という日興・AMPグローバルREITファンド毎月分配型A(ヘッジなし)です。

もちろん投資ですからリスクとリターンを天秤にかける必要があります。利回りが低いからといって必ず悪いかというとそうでもないのですが(リスクが低い商品もあるから)、どうせ投資をするなら少しでもリターンに結びつく投資を行いたいものです。