2015年の金・銀・プラチナの積立結果・収支のまとめ

金(ゴールド)銀(シルバー)・プラチナの貴金属で資産運用は出来るのでしょうか。2015年の春先にはじめてから年末まで、少しずつ積立を行いました。2014年は少しだけ購入し、その年中に全て売却し、少しプラスになったのですが、2015年はどうだったのでしょうか、積立と収支状況を見てみましょう。


貴金属の価値について

貴金属の種類は主に3種類存在します。それぞれどういう特徴を持っているのでしょうか。

1:金(gold)

実物資産として非常に価値の高い貴金属です。同じような物差しで比べられるものでは、銀や銅が有名です。金の延べ棒や小判など、アクセサリーなどでも18kや24kなどという名称で呼ばれています。なぜ価値が高いのかと言うと、この世にある金は限られていて、そのほとんどが採掘が難しい場所にあるからです。今後年月が経つと、現在の金を再利用しないと新しい金の調達は難しいという説があります。

2:銀(silver)

次に有名なのが銀です。大昔は金よりも銀の方が価値が高かったと言われていますが、現在では圧倒的に差が開きました。金は装飾品や宝石などに使われるのに対して、銀は工場や素材で使われる場合が多く、今では銀の食器なども数多く使われています。最近は太陽光や医療分野でも使われていて、一定の価値があります。

3:プラチナ(platinum)

実は金よりも数が圧倒的に少ないのがプラチナです。医療の分野や研究開発、排気ガスを抑える触媒なんかにも利用されています。燃料電池やバイオ・科学分野など需要は高く、希少価値も高まっています。もちろん宝石や装飾品としても人気ですか、原石から精錬するのに金よりも時間がかかります。

金・銀・プラチナの値動きは似ている

世界中で取引されている貴金属ですが、値動きは似ています。2015年の1年間の値動きを見てみましょう。

出典:楽天証券

20160103-1

上記は「」の価格です。2015年は右肩下がりで徐々に価値が下がってきました。最高で1グラム5,000円前後だったのが、年末で4,200円と18%も下落しています。

20160103-2

上記は「」の価格です。こちらも2015年は下落しています。高い時で1グラム72円だったのが56円まで下がってきました、約22%下がっていて金よりも下落幅が少し大きいです。

20160103-3

上記は「プラチナ」の価格です。同じく右肩下がりで下落し、高い時は1グラム5,000円だったのが3600円まで下がってきました。下落率は何と28%と暴落しています。

金・銀・プラチナの価値はどうやって決まるのか

貴金属は世界中で取引されているため、世界中の様々な原因によって価格が上下します。世界の中心通貨がドルな為、アメリカ経済の影響も受けます。

よく聞かれるのが「有事の際の金」という言葉です。では、有事とは何なのでしょうか。

戦争や事変、武力衝突、大規模な自然災害などの国家にとって非常事態が起こることであり、軍事的危機だけでなく、経済危機、人為的大事故、自然災害、社会的大事件などの総合的な言い方

出典:有事 wikipedia

戦争や世界的な大事件があっと際に、数に限りある金の資産価値は失われない、という意味で使われます。

昔起こったオイルショックや原油価格などとの関係も深く、原油価格と金の価格は連動しているのではないかとまで言われていました。

最近では中国やインドが世界的に力を持ってきており、新たなオイルマネーとして金にお金を投資して価値が動くというものもあります。

金・銀・プラチナは2015年積立結果はどうなったか

先程のチャートを見ていただければお分かりの通り、どんどん下がっています。つまりどこで購入してもほとんど赤字になるということで、現在は積立購入しています。購入時に3%程の手数料が取られますが、金は3、銀は1、プラチナは1の割合で分散して積み立てています。

最初に取られる3%の手数料が大きく、4,000円で購入したとすると4,120円で購入したものになります。つまり、最初から-120円でのスタートとなるわけです。
投資信託の買い付け手数料、株式銘柄の購入手数料と同じようなものです。FXでいうスプレッドです。

金:-12% 銀:-18% プラチナ:-19% という結果になりました。手数料やスプレッドもさることながら、下落率が凄まじく全く黒字になる気配がしません。

しかし積立の良いところが、毎日積立扱いになりますのでここまで下がってくると下がり期間が長ければ長いほど、黒字になる可能性が出てきます。全ての貴金属は有限ですので、価値が無くなることはまず無いでしょう。ポートフォリオに遊び程度の額で、運試しに加えてみるだけなら面白いのではないでしょうか。資産運用の主力として、貴金属を選ぶのはオススメしません。

2015年の資産運用状況のポートフォリオを整理しました。(2016年1月5日追記)