将来は自動車の上に塗るだけで発電、窓に塗るだけで発電ができるかもしれない

出典:Sonia and the Perovskite

現在の発電と言うと太陽光発電が主流で、主に自宅やアパートなどの家の屋根に設置したり、畑や広い土地で野立てとして個人や企業が建設し、電力に換えている。しかし将来はもっと低コストで、もっと手軽に発電できる日が来るかもしれないのだ。それが塗るだけで発電する物質の研究だ。

ペロブスカイトってなんだろう?

新しい太陽電池として注目されているのが「ペロブスカイト」という太陽電池です。これは以前からあった結晶構造ですが、注目され始めたのは最近の研究です。

桐蔭横浜大学の教授が太陽電池として構築したのが最初で、当初の変換効率は3%ほどでした。太陽光パネルでよく変換効率という言葉が出てくるが、これは太陽光線を集めて電気に変換するが、実はほとんどのエネルギーが電気に変換で来ているわけではない、というものだ。変換効率が10%というのは、100の太陽エネルギーを集めて、10しか活用できていないことを言います。

では太陽光パネルは具体的にどこまで変換しているのだろうか。

太陽光発電においては、光エネルギーを電気エネルギーに変換する「変換効率」の向上が課題のひとつとなっています。NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、「太陽光発電ロードマップ(PV2030+)」において、太陽電池モジュールの変換効率を2017年で20%、2025年で25%、2050年で40%という具体的な開発目標を立てています。

出典:どこまで上がる?太陽光発電の変換効率

NEDOによると、現在は20%前後とのこと、少しずつ技術が進歩していくが当面は20%台が続くだろう。

ペロブスカイトとは元々ロシア人の学者にちなんで名づけられた名前で、2009年に注目され当初3%の変換効率だったのが、東京大学で21.5%までと6年間で変換効率が飛躍的に上がってきた。2020年までに25%を目指すそうだが、従来の太陽光パネルよりも早く到達できそうで、こちらのほうがコストが格段に安く、いろんな用途に応用できるのが魅力だ。

面白い用途の太陽光発電ができるかも

では具体的にどういう方面で活躍が期待できるのでしょうか。コストが格段に安くて軽いのを活かした用途が模索されています。

例えば軽さを生かし、ビル壁面に貼り付ける太陽電池をつくれる。フィルムのような柔らかい基板にも塗布できるので曲げ伸ばし可能な太陽電池を製作して曲面にも取り付けができる。窓を太陽電池にすることも可能だ。

ペロブスカイト太陽電池は色を薄くして半透明にもできるので、窓全体を発電に使える。自動車に塗ると車体を太陽電池にできる。

出典:塗るとクルマで発電ができる日本発の太陽電池

ビルに貼り付けて使うというのも斬新だ。確かに太陽光パネルで、ビルに大量についているケースもあるにはあるが、実際は置いて太陽光パネルを少し傾けているのが現状だ。しかも重く、コストもかかる。

しかしペロブスカイト太陽電池は薄く、ペタっと貼り付けられるのだという。更に窓にも使え、透過効果もきたいできるというのだから驚きだ。今までの太陽光発電なら、パネルで光が遮られその分暗くなり、発電効率が悪かった。

そして自動車につければ車自体が太陽電池になるというわけだ。そうするとガソリンや水素に頼ることなく、ある程度のメンテナンスさえしていれば、ダッシュ村でお馴染みのトキオがやっていた、ソーラーカーでどこまでいけるか、のようにずっと自動車を走り続けられる日が来るかもしれません。

そして蓄電池が出れば、曇りや雨の日でも自動車を動かせる、晴れの日に充電し、自宅の家でも充電ができる、そういう時代が来ればコスト削減も出来、より環境にも配慮した時代が来るのではないでしょうか。