電力の自由化は電気代を「逆に上げる」可能性があるのをご存知だろうか

出典:エネルギーコスト上昇に関する関係副大臣等会議

来年の2016年4月に家庭向けの電力が自由化されます。既に企業向けの電力会社は、関東に関西に取り合いになっているようで、はたして自由化は電気代安さに繋がるのでしょうか。

近年の電気代はどれだけ上がっているか

家庭用、企業用の電気代は増加の一途をたどっている。上記は経済産業省のデータであるが、平成22年度から平成25年度までで約28%電気代が上がっている。そして平成26年、27年共にドンドン電気代も上がってきている。

なんと、関西電力が日本でトップクラスに電気代が高くなってしまった。平成25年度から2割以上も値上がりしたというのだ。少しずつ電気代が上がっているので気付きにくいが、グラフにすると少しずつ上げられているのがよく分かる。

セブンイレブンが関西電力をやめて東京電力に乗換えへ

関西電力が全国屈指の電気代の高さだということが分かったところで、セブンイレブンに動きがあった。コンビニエンスストアの店舗の数は多い。このパイを取れるかで将来の売り上げもかなり変化してくるだろう。

2015年7月末現在のセブンイレブンの国内店舗数は約17,800店舗ある。この内の「大阪府」「奈良県」「和歌山県」「兵庫県」の2,200店舗の内半数近くで関西電力との契約を止めるというものだ。

セブン-イレブン・ジャパンが10月から近畿の4府県約1千店で電力の調達先を関西電力から東京電力に切り替えることが14日、わかった。地域の垣根を越えて割安な電力会社からの供給に変更することでコスト削減につなげる。

出典:セブンイレブンが近畿約1千店で東電から越境調達 関電の大幅値上げ対策で
2015年4月から企業向けの電気代が約14%上がったことで、東京電力の電気代のほうが安くなったことが原因だ。わずか数パーセントだが、全国チェーン店でこの差はかなり大きい。

特に最近では最低賃金が増えてきつつあり、近々更に上がるとの噂もあることでコスト削減は急務の課題だった。都会はともかく、地方のコンビニ特に昼間では県内最低賃金の時給設定も多いが、22時以降など深夜に関しては25%の割り増しが適用され、経営状態が悪い店舗の採算は更に厳しくなってくる。

電力の自由化で電気代はどうなる?

一般的に考えて、電力の自由化で競争意識が今以上に生まれ、電気代は下がると考えて間違いは無い。大手がほぼ独占状態で提供していたのもあり、電気代が上がっても我々はどうしようもなかった。人件費やコストで利益を圧縮し、新規参入する事業者は少しでも電気代を安くし、自分のところと契約してもらおうと躍起になるはずだ。

出典:電気代値下がりが期待される電力自由化が、実は値上がりの可能性も?

2004年頃からは卸売価格の上昇とともに小売価格も上昇傾向にあり、2004年と比較すると現在の電気料金は約2倍になっています。電気料金の内訳は国によって大きく異なり、イギリスの場合は発電に関わるコストの比率がおよそ3分の2程度と高くなっています。

既に電力自由化で先行しているイギリスやドイツでは、電気代が安くなるどころかどんどん値上がりしていってるというのだ。その理由として、燃料の高騰や二酸化炭素削減のコストや新規設備投資などにお金がかかり、電気代に跳ね返ってきているというのだ。

原子力・太陽光・水力・地熱・風力など様々な発電方法があり、電力自由化参入企業がどの形式の発電方法を取っているかによって、電気代は異なる。そして今後の電気代が上がっていくかについても、発電方法に依存する形になるだろう、何で発電している会社か、ぜひここに注目してください。

ドローンで送電

余談だが面白い記事を見つけた、

出典:ドローンで送電、火山を計測 京大がシステム試作

小型無人機「ドローン」を使って上空から電波で地上のセンサーに電力を供給し、温度などのデータを無線で取得する計測システムを、京都大生存圏研究所などのグループが試作した。

携帯電話やiphoneなどのスマートフォンを充電する際に、コードを繋がなくてもスマホを置くだけで充電できるという充電器が話題になったことがある。今回はそれと似ていて、小型無人機のドローンで電気が送れるという実験だ。

要約すると、火山など危険な場所でデータを採取する場合、どうしても測定器に電気が必要になる。その電気をドローンを飛ばしてドローンから電気を送り、データを計測し、回収するというものだ。そう、電気は空気を突き抜けて送ることが出来るのだ。まさにレールガンだ。

将来は自動制御し事業化も目指すそうだ、無人機の自動と聞くと犯罪などに使われないか心配だが、このような火山での使用は面白い試みで注目していきたい。